調査レポート

子どもにさせたいと思う習い事 第1位は? ~世帯年収と習い事は関連性がない?!~

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1.はじめに

子育て中のママパパの多くが気になる子どもの習い事。「いつから始めようか」、「うちの子にはまだ早いかな」、「習い事を増やそうか」など、子どものことを考えた時にできるだけベストな選択をしたいと考えているママパパが多くいらっしゃると思います。そこでコズレでは、「子どもはどのような習い事をしている・させたいのか」、「人気の習い事に男女差はあるのか」、「習い事にかける月額」、「世帯年収と習い事の関連性」、「習い事のメリット・デメリット」などを明らかにするために、子どもの習い事について調査を行いました。本レポートでは、子どもの習い事の実態調査をご報告いたします。

2.調査

調査主体 :弊社コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法 :インターネットリサーチ
調査対象 :妊娠中または子どもがいるママパパ
調査期間 :2019年1月30日(水)~2019年2月28日(木)
有効回答者数 :1703名

3.トピック

・子どもの習い事を前向きに捉えている方が9割以上。

・習い事人気ランキング!すでに習い事をしている方の第1位は「知育系通信講座」、習い事をさせたいと思っている方の第1位は「水泳」。子どもの性別により人気の順位に差異あり。

・すでに習い事をしている方の月額は「1000円~3000円未満」が最も多く、習い事をさせたい方がかけても良いと思う月額は「5000円~1万円未満」が最多。

・すでに習い事をしている方が習い事をする理由 第1位は「子どもの興味・関心を広げるため」で58%。

・習い事をさせたい方は、すでに習い事をしている方より「子どもの将来の選択肢を広げるため」と回答した割合が20%多い。

・世帯年収別では、すでにやっている・やりたい習い事、習い事にかける金額などに差異がなかった。

・習い事をするメリットは「子どもの興味・関心が広がる」、デメリットは「お金がかかる」。

4.結果・考察

子どもの習い事を前向きに捉えている方が9割以上

子どもに習い事をさせたいかを伺ったところ、「すでに習い事をしている」が9%、「させたいと思う」が82%となりました(図1参照)。また、妊娠中の方にも同様に伺ったところ、「させたいと思う」が93%に(図2参照)。子どもの習い事について前向きに捉えている方が9割以上という結果になりました。この結果からも、ママパパの習い事に対する関心度の高さが伺えます。

図1・2

子どもの年齢別で見てみると、2歳までは「させたいと思わない」という回答が約10%いるのに対し、3歳以上になると「させたいと思わない」という回答が減りました(図3参照)。この結果から、子どもが成長し、ある程度のことを自分でできるようになる月齢を目安に習い事への関心がより高まると言えるのではないでしょうか。

2月図3

習い事人気ランキング!すでに習い事をしている方の第1位は「知育系通信講座」、習い事をさせたいと思っている方の第1位は「水泳」。子どもの性別により人気の順位に差異あり。

すでに習い事をしている方の習い事人気ランキング第1位は「知育系通信講座」で44%、第2位が「水泳」「英語系通信講座」で20%、第3位が「知育(通塾)」で18%となりました(図4参照)。子どもの性別ごとに見てみると、男の子が2位「水泳」、3位「知育(通塾)」と続くのに対し、女の子は2位「英語系通信講座」、3位「水泳」でした。

習い事をしたいと思う方の習い事人気ランキング第1位は「水泳」で58%、第2位「ピアノ」「英語・英会話(通塾)」で36%、第3位「習字」で28%となりました(図4参照)。すでに習い事をしている方の上位である「知育系・英語系通信講座」は、習い事をしたいと思う方の順位では上位に入らず、やりたいと思う方はすでに始めている可能性があります。通信講座であれば子どもの送り迎えが不要、週のスケジュール調整をしなくて良いなどママパパの負担が少なくてすむというのも要因の一つかと考えられます。

2月図4

すでに習い事をしている方の月額は「1000円~3000円未満」が最も多く、習い事をさせたい方がかけても良いと思う月額は「5000円~1万円未満」が最多。

すでに習い事をしている方の月額は「1000円~3000円未満」が最も多く34%となりました(図5参照)。習い事の人気ランキング1位が「知育系通信講座」なので、納得の金額です。一方、習い事をさせたいと思う方のかけても良いと思う月額は「5000円~1万円未満」が36%で最多という結果に。世帯年収別で見ても、習い事にかけている・かけても良い月額と、年収が高い・低いとの関連性はありませんでした。

2月図5

すでに習い事をしている方が習い事をする理由 第1位は「子どもの興味・関心を広げるため」で58%。

すでに習い事をしている方に、習い事をする理由を伺ったところ、1位「子どもの興味・関心を広げるため」が58%、2位「子どもの将来の選択肢を広げるため」が43%、「子どもが興味を持っているから」が28%となりました(図6参照)。子どもの性別ごとに見てみると、男の子は「子どもの興味・関心を広げるため」が78%と女の子と比較すると30%も高い割合に。全体的に男の子のママパパの方が理由を多く選択しており、習い事に対して積極的であるという姿勢が読み取れる結果となりました。

調査図6

 

習い事をさせたい方は、すでに習い事をしている方より「子どもの将来の選択肢を広げるため」と回答した割合が20%多い

すでに習い事をしている方と習い事をさせたい方の習い事をする理由を比較してみたところ、習い事をさせたい方のほうが「子どもの将来の選択肢を広げるため」と回答した方が割合が20%も高くなりました(図7参照)。一方、「子どもが興味をもっているから」という回答は、すでに習い事をしている方のほうが高い割合に。これらの結果から、今回の調査において妊娠中~子どもの年齢が2歳という回答者がメインだったことが結果に影響を与えた可能性があると考えました。まだ子どもが小さく興味がはっきりしていないため、ママパパとしては習い事に「子どもの将来の選択肢を広げること」を期待していると読み取れるのではないでしょうか。

調査図7

 

世帯年収別では、すでにやっている・やりたい習い事、習い事にかける金額などに差異がなかった。

今回は、世帯年収が高いほど習い事への関心が高く、習い事にかける月額も高くなるのではないかという仮説をもって調査を実施しました。しかし、結果として世帯年収の額と習い事への関心・種類・月額に関連性がないということが分かりました。世帯年収の額と習い事にかけている・かける額の関連性がなかったことから、世帯年収が高いほど、世帯年収に占める習い事に費やす金額の割合が低い可能性があると言えると思います。

また、今回の回答は妊娠中~子どもの年齢が2歳のママパパが98%を占めていました。まだ子どもが小さく習い事にかける費用に対する効果が見えにくい時期の子どもを持つママパパであったため、世帯年収と習い事に関連性がなかったのかもしれません。子どもの興味や得意・不得意なことが明確になる小学生などの年齢のママパパと対象とした調査であれば、「世帯年収が高いほうが習い事にかける額が高い」という結果になった可能性があります。

習い事をするメリットは「子どもの興味・関心が広がる」、デメリットは「お金がかかる」

習い事をするメリットを伺ったところ、第1位は「子どもの興味・関心が広がる」で78%という結果になりました(図8参照)。次いで「自信がつく」、「将来の役に立つ」という順位でした。習い事をする理由としても「子どもの興味・関心を広げるため」が上位であったことから、ママパパは習い事をする・させる際に「子どもの興味・関心が広がる」という点を価値に感じていることが分かりました。

2月図8

また、習い事をするメリットについて、習い事をさせたいと思う方はすでに習い事をしている方よりも、「自信がつく」、「将来の役に立つ」、「集中力がつく」、「友だちができる」などについても、メリットを感じている方の割合が高くなりました。

2月図9

習い事をするデメリットを伺ったところ、第1位は「お金がかかる」で84%とダントツの結果でした。(図10参照)次いで「子どもの遊ぶ時間・自由時間が減る」、「土日に予定を入れにくくなる」でした。

2月図10

習い事をするデメリットについて、習い事をさせたいと思う方はすでに習い事をしている方よりも、「子どもの遊ぶ時間・自由時間が減る」、「土日に予定を入れにくくなる」、「子どもと一緒に過ごす時間が減る」についてデメリットだと捉えている方の割合が多くなりました。

2月図11

今回の調査結果から、多くのママパパが習い事に関心を持っており、子どもに習い事をさせることで「子どもの興味・関心が広がる」ことを期待し、「お金がかかる」ことを最大のデメリットだと感じていることが分かりました。また、世帯年収と習い事に関連性がないというのは意外な結果でした(調査対象が乳幼児期のママパパが大多数だった影響もあるかと思います)。

ママパパが習い事に「子どもの興味・関心が広がる」ことを期待するのであれば、まずは我が子が何に興味や関心を持っているのかを見極めることが重要です。子育て広場や支援センターや保育園・幼稚園など他の子どもとの関りがある場だと、自分の子どもの興味・関心を見つけやすいかもしれません。

本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。 (コズレ子育てマーケティング研究所 増田)

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:「子どもの習い事に関する調査(株式会社コズレ)」 http://www.cozre.co.jp/blog/2114/
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/

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