調査レポート

子育て世帯の空気清浄機 購入実態調査~空気環境への意識と年齢による製品選定軸の変化~

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1. はじめに

空気清浄機は、現代の家庭において必須の家電となりつつある。特に子育て世帯においては、赤ちゃんや幼児の健康を守るために、家庭内の空気環境を整えることが重要視されている。しかし、空気清浄機を選ぶ際には、製品の機能性だけでなく、静音性や安全性、手入れのしやすさなど、育児中のライフスタイルに寄り添った要素が求められている。2025年6月に実施した本調査では、妊娠中または0歳以上の子どもを持つコズレ会員を対象に、空気清浄機の購入・使用状況について意識調査を行った。妊娠・出産をきっかけに室内空気環境への配慮が急速に高まり、空気清浄機の導入や製品選定において、明確なニーズと行動の変化が見られることが分かった。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

 

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:妊娠中および0歳以上の子を持つコズレ会員
調査期間:2025年6月23日~2025年6月30日
有効回答者数:320名

 

3. 結果・考察

約8割が「空気環境を気にしている」

室内空気環境について「気にしている」と回答した方が全体の約78%にのぼった。とくに妊娠・出産というライフステージの変化が、空気への意識を高めるトリガーとなっていることが示唆される。実際に「妊娠・出産をきっかけに空気清浄機を購入した」と回答したのは40%。

 

シャープ・パナソニックが2強 選定理由は「加湿」「ウイルス除去」

初回に購入された空気清浄機の製品としては、「シャープ プラズマクラスター搭載 加湿空気清浄機」が約19%で最も多く、続いて「パナソニック ナノイーX搭載 加湿空気清浄機」が約13%。メーカー別のシェアでは、シャープが約35%で最多、続いてパナソニックが約17%である。両者に共通するのは、ウイルス除去や加湿機能といった高機能モデルである。

 

性能の“理解しやすさ”が選定に影響・情報設計がカギ

実際に、空気清浄機の購入時に「気になった性能・仕様」として最も多かったのは「加湿」(約69%)、次いで「ウイルス除去」(約59%)という結果になっており、感染症や乾燥に対する対策意識の高さがうかがえる。購入者の約80%が性能・仕様について「理解できた」と回答しており、各メーカーが製品パッケージやプロモーションにおいて、ユーザーに伝わりやすい言葉やビジュアルで機能訴求を行えている結果だと分かる。

一方、製品の選び方に不安を感じる人も多く、「どの商品を選んだらいいか分からない」(約43%)、「手入れが大変そう」(約34%)といった心理的ハードルも見られる。つまり、製品そのものの機能だけでなく、購入検討段階における「納得感を得られる説明」や「運用の手軽さ」も訴求のポイントとなるだろう。

 

使用は「毎日」が主流・成長段階で変化する重視ポイント

空気清浄機導入後の使用実態としては、「毎日使っている」が約80%にのぼり、空気清浄機が日常生活に密接に組み込まれていることがわかる。

現在、空気清浄機を使っている中で、重視している機能を聞いたところ、妊娠中の方と0歳児を持つ方は、「ウイルス・菌・花粉などの除去性能」が最も多く、次いで「加湿機能」「ハウスダストセンサー」であった。一方で、0歳児を持つ家庭では「静音性」を重視する傾向が妊娠中の方より強く、子どもの就寝時の使用を意識している様子が見られる。一方、3歳以上の子を持つ家庭では、「メンテナンスの手軽さ」への関心が他の年齢層より高くなっており、子どもの成長に応じて製品に求めるポイントが変化することが明確に表れている。これは、ライフステージ別に異なる切り口でアプローチすべきことを示している。

 

 

4.調査項目

室内の空気環境への配慮
●購入経験
●シェア
●商品選定の際に気になった性能・仕様
●性能・仕様への理解度
●購入きっかけ
●購入にあたっての不安
●使用頻度
●(子どもの年齢別)現在使用時の重視機能・性能

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。
掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

 

5. おわりに

株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。

(コズレ子育てマーケティング研究所 早川、山内)

 

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:『子育て世帯における空気清浄機の市場調査~重視する機能と選定基準とは?~(株式会社コズレ)』https://cozre.co.jp/blog/15484

(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/

この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)

NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。

その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。

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