1.はじめに
街が電飾で彩られ、いよいよ年末の慌ただしさやクリスマスの到来を感じる季節になりました。日本でもクリスマスを特別に過ごす文化が定着しており、家族や友人、恋人、あるいは一人で思い思いの時間を過ごすことだと思います。そして子どもにとっては何よりもプレゼントが楽しみなときでしょう。
ところで、コズレの主要な読者は小さなお子様を持つママパパです。そのようなママパパは初めて子どもと一緒に過ごすクリスマスに特別な思いを持っているのではないでしょうか。そこで「子どもとの初めてのクリスマスの過ごし方とプレゼント」に注目して調査を行いました。
2.調査概要
調査主体 :弊社コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法 :インターネットリサーチ
調査対象 :妊娠中および子どものいる男女(主に妊娠期~2歳の子どもを持つママパパ)
調査期間 :2018年9月28日(金)~2018年10月10日(水)
有効回答者数 :3,488名
3.トピック
・子どもとの初めてのクリスマスに過ごした場所は「自宅」79%、「実家」15%。
ママパパ、おじいちゃん・おばあちゃんと過ごす人が多い
・クリスマスの過ごし方の上位3つは「ホームパーティ」「特別な料理を用意して食事」「いつもと変わらず過ごす」
・84%が子どもに「プレゼントする予定」、75%が子どもに「プレゼントした」
・子どもに「あげたい」・「あげた」プレゼント上位4つは「絵本」「ぬいぐるみ」「積み木・ブロック」「洋服類」
・プレゼントの金額は「より少なく」使う人と「より多く」使う人に二極化する傾向あり
4.調査結果と考察
子どもとの初めてのクリスマスを過ごした場所は「自宅」79%、「実家」15%
ママパパ、おじいちゃん・おばあちゃんと過ごす人が多い
子どもとの初めてのクリスマスを過ごした場所は、「自宅」79%、「実家」15%でした(図1参照)。子どもが幼いこと、寒い季節であることを理由に子どもを外に連れ出すことが難しいためだと考えられます。
図1 クリスマスを過ごした場所(単一回答)
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子どもとの初めてのクリスマスを一緒に過ごした人は「パパ・ママ」87.83%、「おじいちゃん・おばあちゃん」32.05%でした(図2参照)。クリスマスはおじいちゃん・おばあちゃんにとっても、生まれたばかりの孫に会う嬉しい機会なのかもしれません。
図2 クリスマスに一緒に過ごした人(複数回答)
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クリスマスの過ごし方の上位3つは
「ホームパーティ」「特別な料理を用意して食事」「いつもと変わらず過ごす」
クリスマスの過ごし方は「ホームパーティ」55.19%、「特別な料理を用意して食事」28.78%、「いつもと変わらない」18.10%でした(図3参照)。一方、「外食」1.48%、「イベントに参加」1.19%となり極端に回答が少ないことから、やはり幼い子どもに配慮して家でゆっくり過ごしたいと考える家庭が多いようです。
図3 クリスマスの過ごし方(複数回答)
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84%が子どもに「プレゼントする予定」、75%が子どもに「プレゼントした」
子どもとの初めてのクリスマスをまだ「経験していない」被験者(ピンク)と、「経験した」被験者(ブルー)の回答を比較していきます。
子どもとの初めてのクリスマスを「経験していない」人が「プレゼントする予定」は「はい」84%、「いいえ」16%でした(図4左参照)。一方、子どもとの初めてのクリスマスを「経験した」人に対して「実際にプレゼントをしたか」という質問をすると「はい」75%、「いいえ」25%でした(図4右参照)。
「プレゼントする予定」が84%であった一方、「実際にプレゼントした」のは75%と、多少割合が減っています。プレゼントを選ぶ余裕が無い、幼いので実際には渡さなくていいと思う、パパ一人では買うことがない、などという理由があるのかもしれません。
図4 クリスマスプレゼントについて(単一回答)
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子どもに「あげたい」・「あげた」プレゼント上位4つは
「絵本」「ぬいぐるみ」「積み木・ブロック」「洋服類」
子どもとの初めてのクリスマスを「経験していない」人の回答は、「どんなプレゼントを購入したいですか」という質問に対して「絵本」40.69%、「ぬいぐるみ」35.80%、「洋服類」19.20%、「積み木・ブロック」17.03%でした(図5上図参照)。一方、子どもとの初めてのクリスマスを「経験した」人の回答は、「お子さまに何をプレゼントしましたか」という質問に対して、「洋服類」と「絵本」が同じく21.34%、「積み木・ブロック」17.39%、「ぬいぐるみ」10.28%でした(図5下図参照)。
両者の上位4つが共通していて、「あげたいプレゼント」と「実際にあげたプレゼント」が概ね一致しています。一方、「あげたいプレゼント」では「ぬいぐるみ」への回答割合が多く、「実際にあげたプレゼント」では「ぬいぐるみ」への回答割合が減り、「洋服類」への回答割合が増えています。実際にプレゼントを買う際には「実用性」を考えて買うからではないでしょうか。
図5 クリスマスプレゼントの内容(複数回答)
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プレゼントの金額は「より少なく」使う人と「より多く」使う人に二極化する傾向あり
子どもとの初めてのクリスマスを「経験していない」人の「プレゼント予算」は、「2000~3000円未満」26.46%、「2000円未満」23.38%、「4000~5000円未満」21.53%でした(図6左参照)。一方、子どもとの初めてのクリスマスを「経験した」人が「実際に使ったプレゼント金額」は、「2000円未満」26.09%、「2000~3000円未満」23.72%、「5000円~10000円未満」18.18%でした(図6右参照)。
双方のグラフは「3000円~4000円未満」を境に左右二つのグラフの山があります。「より少ない」金額を使った人は「3000円未満」、「より多い」金額を使った人は「4000円以上」を念頭においている傾向があると考えられます。また、「実際に使ったプレゼント金額」の方がより両極端に山があることから、実際に買いものする時点では「より少ない」金額を使う人と「より多い」金額を使う人に二極化する傾向があるようです。
図6 プレゼントに使う金額
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さて、調査の中で「初めてのクリスマスで良かった思い出があれば教えて下さい」という質問をしたところ、「物心はついていないが、プレゼントをもらい嬉しそうな表情だった」「家族で過ごした時間が良かった」「成長記録を残せた」「可愛い写真を撮れた」という回答が寄せられました。クリスマスは幼い子どもの記憶に残りづらくても、子どもとの記録を残し、家族団らんの時間として過ごすにはとても貴重な機会なのだと思います。
また、室内で過ごすとしても「ホームパーティ」55.19%、「特別な料理を作って食事」28.78%という結果が出たこと、初めてのクリスマスに「プレゼントした」が75%を占めることから、ママパパの「初めてのクリスマスを“特別”にしたい」という想いは強いと言えます。そして、そのような売り文句にも弱いのが親心ではないでしょうか。マーケターにとってクリスマスシーズンは、大きな機会であるとともにチャンスを秘めています。本調査レポートが、その一助となれば幸いです。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。 (コズレ子育てマーケティング研究所 甲斐田)
【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。
出典:「初めてのクリスマスに関する調査(株式会社コズレ)」 http://www.cozre.co.jp/blog/1777/
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)