調査レポート

子育て世帯における「車検サービス」市場調査
~サービス選択理由・ブランド知名度・価格帯・最終決定者~

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1. はじめに

子育て世帯において、自家用車は子どもの送迎、日常の買い物、レジャーを支える不可欠なインフラである。近年の市場動向として、子どもの安全確保に対する意識が高まる一方で、燃料費の高騰や家計への圧迫から維持費に対する懸念も深刻化している。特に維持費の大きな割合を占める「車検」は、家計管理と安全性の両立を迫られる重要な検討項目となっている。

本レポートでは、2026年2~3月に実施した「子育て世帯における『車検サービス』市場調査~サービス選択理由・ブランド知名度・価格帯・最終決定者~」の結果をもとに、車検依頼時の決め方や依頼時期、車検サービスブランドの知名度、車検先の選択理由、妊娠・出産後の選択基準の変化などを分析し、子育て世帯における車検サービス市場の特徴を整理する。


本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:生後0歳以上の子を持つ親
調査期間:2026年2月26日(木)〜2026年3月25日(水)
有効回答者数:412名

3. 結果・考察

固定客化の構造:比較検討リソースの不足と現状維持バイアス

子育て世帯の所有率は76.70%と8割近くに達し、そのうち84.81%が車検サービスの利用経験を有している。車検予約のタイミングは、満了直前の「1ヶ月前」が32.46%で最多である。ただし、「2〜3ヶ月前(23.88%)」や「ディーラーからの連絡(24.63%)」という回答も多く、予約時期は分散していると共に、受動的であることも多い。

注目すべきは、依頼先の決定プロセスである。「比較せずに毎回同じところに依頼(60.82%)」および「ほぼ同じところに依頼(16.04%)」を合わせると、全体の76.86%が固定客化している。

 

ディーラー優位の正体:「システムによる囲い込み」

ブランド知名度において、ディーラー(トヨタ/日産/ホンダ等)は78.73%と圧倒的な首位にある。そして、妊娠・出産後に実際に依頼した割合も45.89%と首位である。なお、どこで車検を行ったか覚えていない層も3割近く存在している。

そして、最終的な依頼先の決め手として最も多かったのは、「購入時にメンテナンスパックに加入していたため(19.05%)」であった。ディーラーの強さはサービスの質に対する忠誠心だけではなく、車両購入段階で車検を組み込む「仕組み化された囲い込み」が主因といえよう。また、育児に追われる生活者にとって、「検索コスト」の問題もある。情報の比較検討に割く時間的・精神的なリソースが枯渇しているため、慣れた店舗への依頼や購入時のパッケージングは「リスクと手間を最小化する合理的判断」として機能していると考えられる。他社が介入するには、このシステム上の拘束を上回る動機付けが必要だと考えられる。

以上の背景もあり、妊娠・出産後の依頼先の決め方の変化については「車検選びの基準に特段の変化はない」とする回答が77.10%と大半を占めた。
しかし、1割を超える人がこのような状況下でも選択基準を変えている点も見過ごせない。

 

0歳児期のターニングポイント:構造的なスイッチ機会の発生

強固な継続利用が揺らぐとすれば、出産後の初車検となる「0歳児期(26.49%)」がタイミングとして挙げられる。車所有者の69.66%が「妊娠前から所有」していることから、結婚や妊娠を機に購入した車両が、初回または2回目の車検サイクルを迎えるタイミングが、統計的に子どもが0〜1歳の時期と合致する。

この時期に車検選びの基準が変化した層(約12%)が最も重視するのは「待ち時間の短さ(42.31%)」である。次いで「子連れでの行きやすさ」「安心感」「安さ」がいずれも26.92%で並ぶ。乳幼児を連れた長時間の待機は、親にとって単なる不便ではなく、現実的に不可能であることを意味することも多い。この「タイムパフォーマンス(タイパ)」と「安心感」が、既存の依頼先から離脱を検討する最大のトリガーとなりうる。

 

不安要素と決定権の所在:透明性と家族内決裁の重要性

利用者が抱く不安の筆頭は「費用が高い/総額が読めない(61.19%)」であり、次いで「追加整備の勧誘(23.88%)」、「長時間待つ(23.13%)」が続く。

車検価格の分布は「50,000~69,999円が」最も多く、「覚えていない/不明」が4割近くいるのが実態である。「50,000円未満」だと安いと感じる層が半数いる一方で、回答者の16.79%は「金額より安心感を重視」しており、単なる価格競争ではなく、子どもの安全を担保する「信頼の可視化」がブランドスイッチのフックになり得る。

戦略上無視できないのは、最終決定権の所在である。最終決定者は「配偶者(パートナー)」が41.99%と最多であり、本人の32.03%を上回る。プロモーションにおいては、接触したユーザーが配偶者を説得しやすい客観的な材料(見積もりの透明性や安全性データ、子連れ向け設備の写真等)を提示し、家族内決裁をスムーズにする「シェアのしやすさ」が不可欠である。

 

ブランドスイッチ潜在層:「条件次第で変更したい」41.79%

「今後、子育て世帯向けの配慮がある車検サービスが他にあれば、直近で利用した車検先から変更したいと思うか」を質問したところ、「ぜひ変更したい」が14.55%、「条件次第で依頼先を変更したい」と回答した層が41.79%だった。このことから、市場の6割近くが潜在的なブランドスイッチ層であると言えるだろう。

4. 調査項目

  • 車の所有状況
  • 車検サービスを受けた経験
  • 車検予約のタイミング
  • 車検依頼時の決め方
  • 妊娠・出産後の車検依頼時期
  • 妊娠・出産による車検依頼時の決め方の変化
  • 車検サービスブランド知名度
  • 比較検討したブランド/依頼した車検先
  • 車検先の選択理由/最重視理由
  • 妊娠・出産後、最初の車検費用
  • 「安い」と感じる車検費用
  • 参考にした情報源
  • 車検依頼時の予約方法
  • 車検先選択時の最終決定者
  • 妊娠・出産後の車検先選択基準の変化/変化した点
  • 不安・負担に感じること
  • 車検満足度
  • 再依頼意向
  • 妊娠・出産後の車検先変更経験
  • 変更した車検先/変更した理由
  • 「子育て世帯向けの配慮がある車検サービス」の利用意向

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

 

5. おわりに

本調査から、子育て世帯の車検市場は、ディーラーによるメンテナンスパックの「仕組み」によって高く守られている。しかし、出産というライフイベントに伴う0歳児期のニーズ変化(タイパ・利便性の追求)は、その強固な壁を突破する機会となりうる。

半数を超えるブランドスイッチ潜在層を確実に取り込むためには、適切なタイミングでの接触と、家計を共にする配偶者をも納得させる情報の透明性が鍵となる。

コズレでは、ターゲットの行動特性と意思決定プロセスに基づき、以下の戦略的メニューをご用意しご提案可能である。

プレミアムレコメンドメールによるジャストタイム配信: コズレの強みである日齢・月齢セグメントを活用した「プレミアムレコメンドメール」の配信によって0歳児の親にむけたピンポイント訴求が可能である。また、子どもの成長に合わせ、車検満了時期やライフステージの節目に「最適なタイミング」で情報を届けることもできる。15〜30%という高い想定開封率を背景に、効率的なリード獲得と来店促進を実現する。

タイアップ記事による共感醸成戦略:「タイアップ記事」を主軸とし、「座談会オプション」を組み合わせることで、実際のママ・パパのリアルな声をコンテンツ化できる。これは、第三者の共感を伴う体験談としてサービスの魅力を深掘りし、ブランドへの信頼を醸成する。

株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。

本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。

(コズレ子育てマーケティング研究所 早川、水島)

 

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【出典の記載についてのお願い】

調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

 

出典:『子育て世帯における「車検サービス」市場調査~サービス選択理由・ブランド知名度・価格帯・最終決定者~(株式会社コズレ)』

https://cozre.co.jp/blog/18833(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)

(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

 

※コズレでは子育て世代の調査・子育て世代向けマーケティングのコンサルティングを承っております。詳細は下記よりお問合せください。

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この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)

NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。

その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。

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