調査レポート

2021年 母の日実態定点調査~手渡しできない母の日のプレゼントに選ばれたものは?~

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母の日,2021年

1.はじめに

2021年の母の日も、昨年同様、気軽に帰省や外食をすることが難しい日となった。このような状況下で、子育てしているママパパはどのようにして実母や義母へ、感謝の思いを伝えたのだろうか。

子育てマーケティング研究所では、2019年から3回にわたって母の日に関する意識調査を実施している。これらの結果を比較することで、母の日のお祝い事情にどのような変化があったのかを明らかにしたい。

2.調査

調査主体:子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:子どもがいるママパパ(妊娠中を含む)

<今年:2021年調査>
調査期間:2021年6月2日(水)~6月14日(月)
有効回答者数:1,728名【女性98.50%、男性1.50%】

<昨年:2020年調査>
調査期間:2020年6月5日(金)~6月11日(木)
有効回答者数:1,243名【女性98.47%、男性1.53%】

<一昨年:2019年調査>
調査期間:2019年5月27日(月)~5年31日(金)
有効回答者数:1,905名【女性99.58%、男性0.42%】

3.トピック

● 母の日をお祝いした人は約8割で、お祝いをする人は年々増加傾向
● 実母・義母へのお祝いは、3年連続で「プレゼント」が第1位
● 実母・義母へのプレゼント内容は「花」に次いで「スイーツ」が人気
● プレゼントの受け渡し方法は「手渡し」が6割、「ネットで注文して配送」が4割
● 母の日における満足度は6割弱

4.結果考察

(1)母の日をお祝いした人は8割にのぼり、年々増加傾向

まず母の日にお祝いをしたかどうかについて、「した」「しない」で単一回答してもらった。お祝いの対象者(誰に対してお祝いをしたか)は、実母や義母に対してだけではなく、回答者自身についても含み、母の日当日だけでなく、母の月として5月中に行ったお祝いについても対象としている。

2021年調査ではお祝いを「した」と回答した割合は80.50%(n=1,391)となった。2019年は76.22%(n=1,452)、2020年は78.52%(n=976)と、母の日のお祝いをする傾向は強まっている(図1)。

母の日,お祝い

(2)実母・義母へのお祝いは「プレゼント」が9割を超える

次に、母の日に実母・義母に対しお祝いをした回答者に、その内容について複数回答で聞いたところ、「プレゼント」が92.78%と最も多かった。過去2回の調査でも、2019年 92.52%、2020年90.76%と9割を超えている(図2)。

2020年調査では、新しい日常での感謝の伝え方として「電話(ビデオ通話含、8.07%)」の利用者が大幅に増加し、「外食(4.82%)」が半減したものの、2021年調査では「外食(6.31%)」が昨年より+1.49ポイントとなり、一方で「電話(ビデオ通話含、5.57%)」が昨年より-2.50ポイントとなった。長引くコロナ禍で、意識に変化が生じてきているのかもしれない。

母の日,お祝い方法

(3)実母・義母へのプレゼントは「スイーツ」が新定番に

次に、前問で「プレゼント」を贈ったと回答した被験者に、何を贈ったか回答してもらったところ、「花(43.66%)」が2020年(45.18%)・2019年(40.17%)と同様に最も多く、次いで「スイーツ(39.34%)」となった。

「スイーツ」を贈った回答者は、2019年調査では25.79%であったが、2020年は40.74%、2021年には39.34%と4割程度まで伸びており、コロナ禍以降、定番の贈り物になりつつある(図3)。
母の日,プレゼント

母の日に対する自由回答にも、スイーツに言及した内容が多数見受けられた。

「今年は自分自身が母になり始めての母の日でした。出産や育児を通して、改めて母親への感謝の気持ちがあったので母親の好きなスイーツを送りました。」
「コロナの影響もあり、会うことを諦めスイーツを送りました。来年はコロナが収束していることを祈ります。」

好みがわかりやすく、そして送付もしやすいなどの理由で、母の日のプレゼントとしてスイーツが選ばれているのかもしれない。

(4)プレゼントの受け渡し方法は「手渡し」が6割、「ネットで注文して配送してもらう」が4割

実母・義母への母の日のプレゼントの受け渡し方法は、「手渡し」が63.54%。次いで「ネットで注文して直送(=配送してもらう)」が41.42%、「自分で宅配便または郵送で送付」が8.17%であった(図4)。

母の日,受け渡し方法

受け渡し方法としては「手渡し」が6割となったが、自由回答の中には、直接渡せないことに対する残念な気持ちに言及した内容も見受けられた。

「緊急事態宣言下だったので、ギフトを実際に買いに行けずにネット注文しました。ラッピングなどの対応も思うようにいかなかったので、本音は実際に買いに行きたかった。」
「プレゼントできたのは、よかったと思いますが、ご時世的にも会わずに、直送したので、反応がわからなかったことが残念でした。」

また一方で、ネット注文の利便性を再認識した回答者もいた。

「家にいながら家事育児を継続しつつプレゼントを相手に注文できるので、インターネットショッピングはとても便利。」
「コロナ禍で、お店でプレゼントを買えない分、ネットで色々なプレゼントを選ぶことができてよかった。」

(5)母の日の総合満足度

最後に、母の日に対する総合満足度を「非常に満足」「やや満足」「どちらともいえない」「やや不満」「とても不満」の5段階で聞き、「非常に満足」「やや満足」を『満足』として、「とても不満」「やや不満」を『不満』(「どちらともいえない」は『どちらともいえない』)の3段階で集計した。

今年の母の日に対する『満足』の割合は57.00%と、2020年(59.20%)に比べ-2.20ポイントとなったものの、2019年(49.75%)と比べると+7.25ポイントと、コロナが長引くなかで、依然として高くなっている(図5)。
母の日,満足度

5.おわりに

外出自粛が続くなかでの母の日のお祝い事情は、「スイーツ」人気が高まるという変化が見られた。贈り物としてのスイーツは、日持ちのしやすさ等からも「ネットで注文して配送」してもらいやすく、今後より一層増えるかもしれない。

ママたちからは「子どもからありがとうと言われて嬉しかった」「今年、初めての出産をして、とくに両親に感謝した母の日でした」などの声が多く寄せられた。日々子育てに奮闘しているママたちにとって、コロナ禍で大きなイベントができないなか、「母の日」は貴重な機会になったようだ。

(子育てマーケティング研究所 後藤)

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:「2021年 母の日実態定点調査(株式会社コズレ)」
https://cozre.co.jp/6503/
(子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

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