調査レポート

チャイルドシート市場トレンド分析【2021年と2025年の比較調査】

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1.はじめに

本レポートでは、2021年および2025年に実施したチャイルドシート市場の定点調査結果を報告する。調査対象は、末子妊娠中および0歳以上の子を持つママパパで、チャイルドシートの購入検討開始時期や購入時期、重視される基準、購入場所や情報源などについて聞いた。二つの調査における共通点や相違点を探り、2025年におけるチャイルドシートの市場トレンドを分析する。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2.調査概要

<2021年調査>

  • 調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
  • 調査期間:2021年12月16日(木)~12月31日(金)
  • 調査方法:インターネット・リサーチ
  • 有効回答者数:1,952名(末子妊娠中および0歳以上の子を持つママパパ)

<2025年調査>

  • 調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
  • 調査期間:2025年3月10日(月)~3月24日(木)
  • 調査方法:インターネット・リサーチ
  • 有効回答者数:720名(末子妊娠中および0歳以上の子を持つママパパ)

 

3.結果・考察

チャイルドシートを購入していない理由は、「親族・知人にもらった(もらう)から」が3割

最初にチャイルドシートの購入経験について聞いた結果が以下である(図1)。

 

[図1]  チャイルドシートの購入経験

 

 

購入していない理由として最も多かったのは「親族・知人にもらった(もらう)から」であり、2021年は31.27%、2025年は35.07%と、いずれも3割を占めた。また、「上の子で購入したから」という回答は2021年の18.81%から2025年には18.84%とほぼ横ばいであり、一定数の家庭が同一のチャイルドシートを複数の子どもに使用していることが分かった。

 

[図2]  チャイルドシートを購入していない理由

 

認知率の上位2社は、「アップリカ」 「コンビ」

2025年調査において、認知度が高かったメーカーは「コンビ」(70.69%)および「アップリカ」(68.75%)であった(図3)。2021年との比較で特筆すべきは、「サイベックス」や「Nuna」といった海外ブランドの認知度が大きく上昇している点である。特に「サイベックス」は2021年の15.47%から2025年には42.50%へと大幅に上昇し、「Nuna」も4.71%から9.72%へと拡大しており、日本市場における海外ブランドの存在感が増している。

 

[図3]チャイルドシートメーカー・ブランド認知

 

妊娠6ヶ月頃から検討し始め、妊娠8ヶ月~9ヶ月頃に購入する

チャイルドシートの購入検討は、妊娠6ヶ月頃から本格化し、購入のピークは妊娠8〜9ヶ月頃に集中している(図4)。2021年調査では妊娠8ヶ月時点がピーク(22.01%)、2025年調査でも同じく妊娠8ヶ月が最多(18.34%)であり、この期間におけるマーケティング施策の重要性が示されている。検討から購入までのリードタイムは比較的短い傾向にある。したがって、妊娠6ヶ月頃からの認知獲得が、購買行動に結びつく鍵となる。

 

[図4]チャイルドシート購入検討開始時期と購入時期の変化

 

 

購入時に重視する基準は、安全かつ使いやすくリーズナブル

2025年調査で最も重視された基準は「安全性」(31.21%)であり、2021年の34.55%からやや減少したものの、依然として最重要視されている(図5)。「価格」については2021年の16.01%から2025年には17.27%と安定的に推移しており、「シート回転機能」は13.36%から11.21%、「ISOFIX対応」は8.82%から9.09%と、いずれも大きな変化は見られなかった。

2025年調査における複数回答での重視基準は、「安全性」(50.29%)、「価格」(47.63%)、「シート回転機能」(39.94%)、「ISOFIX対応」(37.57%)の順で多く、安全かつ使いやすく、リーズナブルな製品が求められていることがわかる。

 

[図5]チャイルドシート購入時の重視基準

 

4.調査項目

  • チャイルドシートの購入経験
  • チャイルドシートを購入していない理由
  • チャイルドシートメーカー・ブランド認知の変化
  • チャイルドシート購入検討開始時期と購入時期の変化
  • チャイルドシート購入時の重視属性
  • チャイルドシートの購入場所
  • チャイルドシートの購入場所[実店舗]
  • チャイルドシート購入時期に参考にした情報源

 

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

5.おわりに

株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。

本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。

(コズレ子育てマーケティング研究所 早川)

 

【出典の記載についてのお願い】

調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:『チャイルドシート市場トレンド分析【2021年と2025年の比較調査】(株式会社コズレ)』https://cozre.co.jp/blog/14475

(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

※コズレでは子育て世代の調査・子育て世代向けマーケティングのコンサルティングを承っております。詳細は下記よりお問合せください。

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この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)

NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。

その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。

 

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