調査レポート

料理・掃除・洗濯にかけている時間は、1日平均4.4時間!家事にかける時間をもっと短くしたい人は約8割。

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1.はじめに

子育て中は「子どものためにバランスの良い食事や快適な環境を作りたいけれど、時間をかけることができない」といった葛藤を抱えているママパパが多くいると思います。そこで、「育児と家事料理・掃除・洗濯に1日平均何時間ずつかけているのか」、「時短の工夫」、「名もなき家事」、「時短サービスの利用状況」などについて調査しました。本レポートでは家事の時短に関する実態調査をご報告いたします。

2.調査

調査主体 :弊社コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法 :インターネットリサーチ
調査対象 :妊娠中または子どもがいるママパパ
調査期間 :2020年3月2日(月)~2020年3月31日(火)
有効回答者数 :2895

3.トピック

・家事(料理・掃除・洗濯)にかけている時間は、平均4.4時間

・家事にかける時間をもっと短くしたいと思う人は約8

・家事の時短に役立つサービス(食材配達・家事サポートなど)を利用したことがある人は約2

・家事の時短に役立つサービスのうち、料理関連サービスの利用度が一番高い

・家事の時短に役立つサービスの利用度は世帯年収に比例

4.結果・考察

 1日のうちで家事(料理・掃除・洗濯)にかけている時間は、平均4.4時間

料理・掃除・洗濯のそれぞれにかけている1日の時間数をうかがったところ、料理は「2時間」と回答した方が38.4で最多、掃除は「1時間」と回答した方が71.9で最多、洗濯は「1時間」と回答した方が71.5で最多という結果になりました(図1)。1日の平均時間数においても、料理が2.2時間、掃除が1.0時間、洗濯が1.2時間となっています。料理・掃除・洗濯にかけている時間は、1日平均4.4時間となりました。

1日のうちで家事にかけている平均時間を、第一子妊娠中と出産後の方とで比較すると、出産後の方のほうが0.7時間ほど多いことが分かります。出産後には純粋に増えた家族分の家事が増えるということの他に、離乳食作りや幼児向けに別メニューを作る、子どもが散らかした物を片付けるといった時間が増えていることが推測できます。

就労状況別に料理・掃除・洗濯にかける時間を比較してみると、「就労している人」と「就労していないまたは産育休中の人」は10.5時間(30分)の違いしかないということが分かりました。今は就労をしていないけれども、将来的に仕事と家事・育児を両立したいと考えている方にとって、その後の生活をイメージする際に参考になる結果だと考えられます。

同居している家族形態別では、「祖父母と同居をしている人」が「祖父母と同居をしていない人」に比べて家事にかける時間が短い傾向にあることが分かりました。この結果からも核家族におけるママパパの家事負担が大きいことが分かります。

※料理・掃除・洗濯ごとに、各家事にかけている1週間の合算時間を7日で割った時の時間数を1日の平均時間として1時間単位で回答。就労状況、家族形態別についてはその他の回答を除いた項目のみ記載。

ママとパパの家事時間を比べると、ママの負担はパパの約3

夫婦で生活をしているママの回答に限定し、ママとそのパートナーであるパパの1日の家事時間を比較したところ、ママは平均4.5時間、パパは平均1.6時間という結果になりました(図2)。ママはパパの2.8倍の時間を家事に費やしていることになります。家事別に見てみると、ママが料理にかけている時間はパパの3.8倍、掃除にかけている時間はパパの1.8倍、洗濯にかけている時間はパパの2.4倍の時間となりました。

なお、今回のアンケートにご協力いただいたのはママが2863名・パパが32名で回答数の差が大きいことからママ全体とパパ全体を比較することが難しい状況です。ただ、回答いただいたパパ32名の1日の平均時間は3.4時間となっており、今回ご協力いただいたパパはかなり家事をされているパパ達であると言えます。

家事にかける時間をもっと短くしたいと思う人は約8

家事にかける時間をもっと短くしたいと思うかどうかを尋ねたところ、短くしたいと「思う」と回答した方は84.1と大多数でした(図3)。多くの方が家事の時間をもっと短くしたいと考えていることから、それを解決するサービスや商品に対するニーズは大きいものと考えられます。

家事の時間を短くするために工夫していることをうかがったところ、料理については「材料をまとめ買いする」、「多めに作って作り置きする」、「レトルト・冷凍商品を取り入れる」、「レンジ・圧力鍋などを活用する」、「時短レシピを見つける」といったコメントが多く寄せられました。掃除については「床に物を置かない」、「毎日少しずつやる」、「コードレス掃除機・ロボット掃除機・クイックルワイパーを活用する」というコメントが多くありました。洗濯については「まとめて洗う」、「スピードコース・すすぎ1回で洗う」、「たたまずにハンガー収納をする」、「アイロン不要のシャツを買う」、「洗濯乾燥機を活用する」が多く寄せられました。

家事の時短に役立つサービス(食材配達・家事サポートなど)を利用したことがある人は約2割

料理・掃除・洗濯の時短につながるサービスの利用経験をうかがったところ、「利用したことがある」と回答した人は23.5%と少数派でした(図4)。家事にかける時間を短くしたいと思っている方が約8割という状況に対し、家事の時短になるサービス利用についてはまだ普及の途上にあると言えます。

家事の時短に役立つサービスのうち、料理関連サービスの利用度が一番高い

家事の時短に役立つサービスの利用状況を比較してみると、料理に関連する時短サービスの利用者の割合が一番高い結果になりました(図5)。

料理の時短に役立つサービス利用者にメリットをうかがったところ、「キットになっていてすぐに調理できる」、「栄養バランスがとれる」、「献立を考えなくて良い」、「買い物に行かなくて良い」といったコメントが多く寄せられました。

掃除の時短に役立つサービス利用者が感じたメリットでは、「自分ではできないところまでしてくれる」、「いつもより綺麗になる」という回答が多くありました。

デメリットについては、料理・掃除・洗濯ともに「お金がかかる」というコメントが一番多く寄せられました。

家事の時短に役立つサービスの利用度は世帯年収に比例

料理・掃除・洗濯の時短に役立つサービスの利用状況を年収別に比較してみると、世帯年収に利用率が高くなり、比例していることが分かりました(図6)。

今回は、1日にかけている家事の時間数や時短の工夫、家事の時短サービスの利用状況などについて調査を実施しました。

また、名前がついてないけれど存在する家事として思い当たる作業内容と家事名についても意見を募集したところ、2736の回答が寄せられました。その一例としては、「脱いだ服やくつ下が裏になっていることがあれば元に戻す作業」を「服裏返し」、「郵便物の処理作業」を行なう「宛名のシュレッダー」、「食洗機やカゴから食器洗い後の食器を片付ける作業」を行なう「食器片付け」など。

意外と時間がとられてしまう家事が存在しており、そういった細かい作業の時間が、ママパパの子どもと過ごす時間やリフレッシュする時間を減らしていることが推測できます。

家事の時間をいかに短くするか、家事に振り分けられない作業をいかになくしていくか、そういった悩みの解消方法についても、コズレは「子育ての喜びをもっと大きく!」という想いをもって子育て世帯への情報発信を行なってまいります。

本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。 (コズレ子育てマーケティング研究所 増田)

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:「家事の時短に関する調査(株式会社コズレ)」(http://www.cozre.co.jp/blog/4429)(http://feature.cozre.jp/

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