コズレは2013年7月に四谷の雑居ビルの一室で始まり、2022年4月から10期目を迎えます。
創業時、少子高齢化にありながら、「子育て」は社会的にもビジネスとしても大きな注目を集めるテーマとは決して言えませんでした。また、私自身も子どもはおらず、結婚もしていない、それどころか彼女もいない、のないない尽くしで、子育てとは無縁の日々を送っていました。
ただ、共働きのママや保育園に子どもを預けているパパ、専業主婦の方たちに、この子育ての時期の苦労と喜びをお聞きする中で、自分が程遠い立場ながらも、子育てが変われば人も未来も大きく変わる、そんな可能性を持った切実で大切なテーマだと感じ、起業しました。
あの時、先輩ママパパのみなさんとお茶をしながら、ランチをご一緒にしながら繰り返したインタビューと、現在の事業は根底でつながっていると考えています。
この10年、変わらず続けてきたのは、私たちは常に子育てに関わる方々のことを「知ろうとする」ということでした。当初は保育園環境の話から始まり、今ではコズレアワード、市場調査・マーケティングリサーチ、調査レポート発行など多様に広がっています。
人それぞれの生活の営みがある中、第三者的な立場で知れることに限界はあるかもしれません。それでも知っていくことによって、子育てにまつわる出来事を、さまざまな方々に届けたい、また当事者ではなく、客観的な立場だからこそ気付けることもあるのではないかと思い、続けてきました。
一方、この10年で一つの小さなメディアからスタートした私たちは、「女性活躍」、「妊娠・育児」が大きな社会的テーマへと変化をし、インターネット市場が成長をしていく中で、取り組む領域を広げてきました。
子育てにかかわるみなさんの思いや事実は今や膨大な「データ」となって積み重なり、現在、90万世帯を超える会員様へと、サービスをご提供させていただくための礎となっています。
インターネット市場および社会環境の変化はこれからも大きく、私たちの会社もこの状況に適応して変化していくことは、重要なことだと考えています。
この2022年4月からはじまる10期目を第二創業のスタートとして捉え、より子育て市場における「データ」を基に、「子育ての喜びをもっと大きく」し、ご支援をいただくすべてのステークホルダーの皆様への責任を果たすべく、企業価値の向上に努めてまいります。
私も家庭を持ち、目の前にいる子どもを見ながら、当事者としての理解が一つ一つと深まりました。一人の父親としても、誠実に、切実に向き合っていければ、と思います。
今後の当社の取り組みに、ぜひご期待ください。
代表取締役社長 松本 大希