子育て世帯における「美容エステ」市場調査2025

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1. はじめに

妊娠・出産は、女性にとって自分自身のケアや美容への向き合い方が大きく変わる転機である。美容系エステサロンは子育て世代にとって身近な選択肢になりつつある一方、妊娠・出産を境に利用を継続できているかどうかは十分に明らかになっていない。そこで本調査では、妊娠・子育て期における美容系エステサロンの利用実態、利用開始のタイミングや選定基準等を明らかにした。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:0歳以上の子どもを持つママ
調査期間:2025年9月~2025年10月
有効回答数:657名

3. 結果・考察

📊 本章で言及する全グラフ(図1〜図14)は、記事末尾にまとめて掲載しています。

各小見出しの「→ 図〇」の番号と対応していますので、あわせてご参照ください。

美容系エステサロンの利用経験者は約45%(→ 図1)

美容系エステサロンを利用したことがある子育て世帯のママは約45.2%であり、半数近くが利用経験を持つ結果となった(→ 図1)。一方で残る約54.8%は未利用であり、美容系エステサロンは子育て世代にとって身近ではあるものの、依然として利用が一般化しきっていない領域であると考えられる。妊娠・出産という生活の転機を挟むことで、利用のきっかけや継続に差が生じている可能性が示唆される。

利用未経験層への訴求と既存利用層の継続利用促進の両面からアプローチする余地が大きいと考えられる。

第一子妊娠以降に利用した人はわずか約22%(→ 図2)

美容系エステサロンの利用経験者のうち、第一子を妊娠した以降にも利用したことがあると回答したのは約21.9%にとどまった(→ 図2)。妊娠前は利用していたものの、妊娠・出産を境に利用をやめてしまう層が一定数存在することが読み取れる。背景には、時間的・金銭的な余裕の変化や、通いやすさへの不安などがあると考えられる。

妊娠・子育て期こそ美容系エステサロンへのニーズが潜在していると捉え、この時期に利用を継続・再開してもらうための工夫が重要だと考えられる。

妊娠前からの継続利用が約72%、初回利用は妊娠期に集中(→ 図3・図4)

第一子妊娠以降に利用経験がある人のうち、約72.3%が妊娠前から利用を継続していたと回答した一方、約9.2%は妊娠後に、約15.4%は出産後に初めて利用したと回答した(→ 図3)。また、妊娠後に初めて利用した時期を月齢・時期別にみると、妊娠初期・妊娠中期・生後6〜8ヶ月・2歳の時期にそれぞれ約13.8%が集中しており、特定の月齢に偏らず複数の時期に利用のきっかけが分散している傾向がうかがえる(→ 図4)。妊娠前からの継続利用が多数派である背景には、既に信頼している店舗やブランドを持つ利用者が妊娠後も通い続けている可能性が示唆される。

新規顧客の獲得に加え、妊娠前からの既存顧客をいかに妊娠・子育て期にも継続利用させるかが重要な視点になると考えられる。

利用検討の開始は妊娠初期が最多(→ 図5)

妊娠後に美容系エステサロンの利用を検討し始めた時期は、妊娠初期(妊娠2〜4ヶ月)が約16.9%と最も多く、次いで妊娠中期(妊娠5〜7ヶ月)が約15.4%であった(→ 図5)。妊娠が判明した比較的早い段階から検討を始める層が多いことが読み取れる。妊娠初期は体調の変化や将来の生活設計を意識し始める時期であり、美容やリラックスへの関心が高まりやすいことが背景にあると考えられる。

妊娠初期のタイミングを捉えた情報発信や広告出稿が、検討層への効果的なアプローチになると考えられる。

検討期間は「即決」が約37%でトップ(→ 図6)

利用を検討してから決定するまでの期間は、「即決(迷わなかった)」が約36.9%と最も多く、次いで「忘れた/わからない」が約18.5%、「4〜7日(1週間以内)」が約15.4%であった(→ 図6)。約4割が迷わず決定している一方、決定までに一定期間を要する層も一定数存在する。即決層が多い背景には、既に知っている店舗を選ぶケースや、口コミ・紹介による信頼感の高さがあると考えられる。

即決層への機会損失を防ぐためには、検討開始時点でのスムーズな情報提供や予約導線の整備が有効だと考えられる。

認知率トップはエステティックTBCで約72%(→ 図7)

知っている美容系エステサロンとして最も多く挙げられたのは「エステティックTBC」で約72.3%であり、次いで「たかの友梨ビューティクリニック」が約41.5%、「ポーラ ザ ビューティー」が約38.5%であった(→ 図7)。大手チェーン系サロンの認知が突出して高い結果となった。長年のテレビCMや店舗展開により、幅広い層に認知が浸透していることが背景にあると考えられる。

大手ブランドとの認知度の差を踏まえると、中小規模のサロンは認知獲得よりも、口コミや紹介による指名検索の獲得に注力する方が効果的だと考えられる。

比較検討では個人経営サロンが約43%でトップ(→ 図8)

妊娠後に美容系エステサロンを利用する際に比較検討した対象は、「個人経営の美容サロン」が約43.1%と最も多く、次いで「エステティックTBC」が約33.8%であった(→ 図8)。認知度では大手チェーンが上位を占める一方、実際の比較検討では地域密着型の個人サロンが選ばれやすい傾向がうかがえる。通いやすさや価格面、地域での評判などが比較検討の決め手になっている可能性が示唆される。

大手ブランドだけでなく、地域の個人サロンとの競合状況を踏まえた出店戦略・集客施策の検討が必要だと考えられる。

妊娠後最初の利用先も個人経営サロンが約49%で最多(→ 図9)

妊娠後に最初に利用した美容系エステサロンは、「個人経営の美容サロン」が約49.2%と半数近くを占め、次いで「その他」が約23.1%、「エステティックTBC」が約10.8%であった(→ 図9)。比較検討段階に続き、実際の利用先でも個人経営サロンが優位となっている。妊娠中・産後というデリケートな時期に、柔軟な対応や距離の近さを求める傾向が反映されていると考えられる。

大手チェーンにとっては、個人サロンとの差別化として、妊娠・産後ケアに特化したメニューや安心感の訴求が有効だと考えられる。

探し方は「サロン検索サイト」が約29%でトップ(→ 図10)

妊娠後最初に利用したサロンの探し方は、「サロン検索サイト」が約29.2%と最多で、次いで「知人・友人の紹介」が約23.1%であった(→ 図10)。オンラインでの検索行動と、身近な人からの紹介の両方が主要な情報源となっている。検索サイトの利用が多い背景には、外出が難しい妊娠中でも手軽に情報収集ができる利便性があると考えられる。

サロン検索サイトへの掲載情報の充実や、口コミ・紹介を後押しする施策の両輪が集客につながると考えられる。

利用理由は「価格」が約54%で最多(→ 図11)

その美容系エステサロンを利用した理由として最も多く挙げられたのは「価格」で約53.8%であり、次いで「施術メニュー」が約40.0%、「雰囲気」と「自宅から近い・通いやすい」がそれぞれ約30.8%であった(→ 図11)。価格や施術内容といった実用的な要素が上位を占める結果となった。妊娠・子育て期は家計への意識が高まりやすい時期であることが背景として考えられる。

価格訴求だけでなく、施術内容のわかりやすい提示や通いやすさの強調が、利用のきっかけづくりに有効だと考えられる。

最も重視したのも「価格」で約34%(→ 図12)

利用理由の中で最も重視したものを1つ選んでもらったところ、「価格」が約33.8%で最多となり、次いで「施術メニュー」が約13.8%、「自宅から近い・通いやすい」が約12.3%であった(→ 図12)。複数回答での結果(→ 図11)と同様に、価格が最も重要な選択基準となっていることが確認された。子育て期は出費が増える時期でもあり、コストパフォーマンスへの意識が選択の決め手になりやすいと考えられる。

価格の妥当性や体感価値を伝えるコミュニケーションが、選定段階での決め手として重要だと考えられる。

1回あたりの利用金額は5000円台が最多(→ 図13)

妊娠後最初に利用した美容系エステサロンの1回あたりの金額は、「5000円以上〜1万円未満」が約30.8%と最多であり、次いで「3000円以上〜5000円未満」が約26.2%であった(→ 図13)。1万円未満の価格帯に半数以上が集中しており、比較的手頃な価格帯が選ばれやすい傾向がうかがえる。子育て世帯特有の家計事情から、高額なコースよりも単発・低価格な施術が選ばれやすいことが背景にあると考えられる。

子育て世帯向けには、1万円未満で体験しやすい価格帯のメニュー設計が利用のハードルを下げると考えられる。

妊娠後最初の利用先から乗り換えたのは約17%(→ 図14)

妊娠後最初に利用したサロン以降、異なる美容系エステサロンを利用したことがあるかを尋ねたところ、「はい」と回答したのは約16.9%にとどまった(→ 図14)。多くの利用者が最初に利用したサロンを継続して利用しており、他サロンへの乗り換えは限定的であることが読み取れる。妊娠・子育て期は新規開拓よりも慣れた環境を優先する傾向があると考えられる。

一度利用してもらえれば継続利用につながりやすいことから、初回利用時の満足度向上がリピート獲得における最重要ポイントだと考えられる。

4. 調査項目

  • 利用経験
  • 妊娠後の利用
  • 利用開始のタイミング
  • 利用検討を始めた時期
  • 検討にかかった期間
  • 知っているサロン
  • 比較検討したサロン
  • 最初に利用したサロン
  • サロンの探し方
  • 利用した理由
  • 最も重視した選択基準
  • 1回あたりの利用金額
  • 違うサロンの利用

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

5. おわりに

本調査では、妊娠・子育て期における美容系エステサロンの利用実態を明らかにした。美容系エステサロンの利用経験者は約45.2%にのぼる一方、第一子妊娠以降も利用を継続した人は約21.9%にとどまり、妊娠・出産を機に利用が離れやすい傾向が確認された(図1・図2)。

利用開始のタイミングをみると、妊娠前からの継続利用が約72.3%と多数を占めるものの、妊娠後・出産後に新たに利用を始める層も一定数存在した。検討開始時期は妊娠初期が最も多く、検討にかかった期間は「即決」が約36.9%と多数派であった(図3〜図6)。

サロンの認知度では大手チェーンが上位を占める一方、実際の比較検討・利用先では個人経営サロンが優位となり、認知と実利用の間にギャップがあることが明らかになった。利用理由・重視した選択基準はいずれも「価格」が最多であり、コストパフォーマンスを重視する傾向が一貫してみられた(図7〜図12)。

1回あたりの利用金額は1万円未満の価格帯に集中しており、他サロンへの乗り換えは約16.9%にとどまるなど、手頃な価格帯での継続利用が定着しやすい実態がうかがえた(図13・図14)。

コズレ子育てマーケティング研究所では、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。
(コズレ子育てマーケティング研究所 早川)

【グラフ】図1〜図14(全グラフまとめ)

「美容エステ」市場調査2026 図1〜図14 グラフまとめ

出典

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。
出典:「子育て世帯における「美容エステ」市場調査2025(株式会社コズレ)」https://cozre.co.jp/blog/20613
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)
NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。
その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。
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