調査レポート

子育て世帯における「液体ミルク」実態調査2026

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1. はじめに

液体ミルクは常温での保存が可能で、外出先や災害時にも手軽に使用できる乳児用ミルクとして近年注目を集めている。一方で、実際にどの程度の家庭が液体ミルクを購入し、どのようなブランドや基準で選んでいるのかについては十分に明らかになっていない。また、一度購入した後に別ブランドへ切り替える「買い替え」の実態についても、詳細な情報は少ないのが現状である。そこで本調査では、1歳以上の子どもを持つママを対象に、液体ミルクの購入経験から検討時期、ブランド選択、購入チャネル、買い替え行動までを明らかにした。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:1歳以上の子どもを持つママ
調査期間:2026年8月3日~2026年8月31日
有効回答数:207名

3. 結果・考察

📊 本章で言及する全グラフ(図1〜図16)は、記事末尾にまとめて掲載しています。

各小見出しの「→ 図〇」の番号と対応していますので、あわせてご参照ください。

液体ミルクの購入経験は約54%、授乳形態は混合が主流である(→ 図1・図2)

1歳以上の子どもを持つママのうち、液体ミルクを購入した経験がある人は約54%であり、購入経験がない人が約46%を占める(→ 図1)。液体ミルクを飲む子どもの授乳状況では、ミルクと母乳の混合が約62%と最多で、ミルクのみが約25%、母乳のみが約12%と続く(→ 図2)。液体ミルクの認知が広がる一方で購入経験者は半数程度にとどまっている。

検討開始・実購入はいずれも生後0ヶ月に集中する(→ 図3・図4)

液体ミルクを購入した経験を持つ人の中では、購入の検討を開始した時期は生後0ヶ月が約21%と最多で、妊娠後期(8~10ヶ月)が約13%と続く(→ 図3)。実際の購入時期も生後0ヶ月が約21%と最も多く、妊娠後期が約15%となっている(→ 図4)。検討開始と実購入がいずれも出産直後に集中していることから、出産準備段階よりも産後の育児開始直後に必要性を実感して行動に移す家庭が多いと考えられる。産前の情報提供に加え、産後すぐのタイミングで接点を持つ施策が購入促進につながる可能性がある。

ブランド認知・比較検討は明治ほほえみに約9割が集中(→ 図5・図6)

液体ミルクを購入した経験を持つ人の中では、認知しているブランドは「明治ほほえみ らくらくミルク」が約92%と突出して高く、比較検討の対象としても約90%が挙げている(→ 図5・図6)。他ブランドの認知・比較検討率は3割前後にとどまっており、単一ブランドへの認知・検討の集中度が高いことがうかがえる。先発ブランドとしての露出量や店頭での取り扱いの広さが、この差につながっていると考えられる。後発ブランドにとっては、認知獲得だけでなく比較検討の土俵に上がるための店頭露出強化が課題になると考えられる。

初回購入は明治ほほえみが約76%、検討期間は「即決」が約65%(→ 図7・図8)

液体ミルクを購入した経験を持つ人の中では、最初に購入したブランドは「明治ほほえみ らくらくミルク」が約76%を占め、認知・比較検討段階よりもさらに購入時点での集中度が高まっている(→ 図7)。購入検討に費やした期間は「即決」が約65%と最も多く、1日以内を含めるとほとんどの家庭が短期間で購入を決めている(→ 図8)。認知度の高さがそのまま即決購入につながっている可能性がある。比較検討の時間が短いからこそ、店頭やオンラインでの第一想起の獲得が購入獲得に直結すると考えられる。

選択基準は複数回答・最重視ともに「持ち運びに便利」がトップ(→ 図9・図10)

液体ミルクを購入した経験を持つ人の中では、購入時に考慮した基準(複数回答)は「持ち運びに便利」が約38%で最多となり、「内容量・サイズ」約30%、「パッケージの形状」約30%、「対象月齢」約29%が続く(→ 図9)。最も重視した基準でも「持ち運びに便利」が約27%でトップとなっている(→ 図10)。複数回答・単一回答のいずれでも携帯性が最上位となっており、液体ミルクならではの利便性が選択の中心的な決め手になっていると考えられる。商品訴求では携帯性を最優先の軸として打ち出すことが有効と考えられる。

購入チャネルはベビー用品店が中心、価格は1,000円未満が主流(→ 図11・図12)

液体ミルクを購入した経験を持つ人の中では、購入チャネルはベビー用品店(西松屋)が約39%と最多で、ドラッグストアが約23%、ベビー用品店(アカチャンホンポ)が約21%と続く(→ 図11)。購入価格は500円未満が約41%と最も多く、500~1,000円未満を含めると6割超が1,000円未満で購入している(→ 図12)。実店舗を中心に低価格帯の商品が選ばれている傾向がうかがえ、日常的な買い物動線の中で手に取られていると考えられる。店舗展開においては、ベビー用品店・ドラッグストアの棚割り強化が販売機会の拡大につながると考えられる。

買い替え経験は約26%にとどまり、買い替え先は江崎グリコが伸長(→ 図13・図14)

液体ミルクを購入した経験を持つ人の中では、最初の購入以降に別ブランドへ買い替えた経験がある人は約26%にとどまり、約74%は買い替えの経験がない(→ 図13)。買い替えを経験した人の中では、買い替え先ブランドは「明治ほほえみ らくらくミルク」が約38%、「江崎グリコアイクレオ 赤ちゃんミルク」が約31%と続く(→ 図14)。初回購入時と比べて江崎グリコの構成比が上昇しており、使用を重ねる中で他ブランドを試す動きが一定数あることがうかがえる。買い替え率は他の育児消費財に比べて高くはないものの、継続利用者の多さを踏まえ、買い替え検討層への比較訴求が競合ブランドの機会になり得ると考えられる。

買い替え基準は初回購入と同様、時期は生後2~6ヶ月頃に集中(→ 図15・図16)

買い替えの経験を持つ人の中では、買い替え時に選択した基準は「持ち運びに便利」が約38%、「赤ちゃんが好むかどうか」が約31%と、初回購入時と同様に携帯性と嗜好性が上位を占める(→ 図15)。買い替えの時期は生後2ヶ月が約17%と最多で、生後3ヶ月・6ヶ月がそれぞれ約14%と続く(→ 図16)。初回購入からある程度使用した後、赤ちゃんの好みや使用感を踏まえて再検討するタイミングが生後2~6ヶ月頃に集中していると考えられる。この時期に合わせたサンプリングや比較情報の提供が、買い替え先としての選定に効果的と考えられる。

4. 調査項目

  • 購入経験
  • 授乳状況
  • 検討開始時期
  • 実際の購入時期
  • 認知しているブランド
  • 比較検討したブランド
  • 購入したブランド
  • 検討に費やした期間
  • 選択した基準(複数回答)
  • 最も重視した基準
  • 購入チャネル
  • 購入価格
  • 買い替えた経験
  • 買い替えたブランド
  • 買い替え時の選択基準
  • 買い替え時期

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

5. おわりに

認知・検討段階では、液体ミルクを知っているブランドは「明治ほほえみ らくらくミルク」に集中しており、比較検討の対象としても同ブランドが圧倒的な支持を集めている。検討や実購入のタイミングは出産直後の生後0ヶ月前後に集中しており、妊娠中よりも産後に必要性を実感して動き出す家庭が多いことがうかがえる(図3・図4・図5・図6)。

購入段階では、液体ミルクの購入経験者は全体の約半数にとどまり、授乳形態としてはミルクと母乳の混合家庭での利用が中心となっている。購入検討にかける時間は短く、多くが即決で購入に至っており、選択の決め手は携帯性が一貫して上位を占めている。購入場所はベビー用品店やドラッグストアが中心で、価格帯は1,000円未満が主流である(図1・図2・図7~図12)。

使用後・買い替え段階では、買い替えを経験する家庭は全体の一部にとどまり、多くは初回購入したブランドを継続利用している。買い替えが生じる場合は生後2~6ヶ月頃に集中しており、その際の選択基準も携帯性や赤ちゃんの好みが軸となる点は初回購入時と共通している(図13・図14・図15・図16)。

コズレ子育てマーケティング研究所では、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。
(コズレ子育てマーケティング研究所 早川)

【グラフ】図1〜図16(全グラフまとめ)】

「液体ミルク」実態調査2026 図1〜図16 グラフまとめ

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。
出典:「液体ミルク」実態調査2026(株式会社コズレ) https://cozre.co.jp/blog/21875
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)
NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。
その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。

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