調査レポート

「哺乳瓶スチーム除菌乾燥機」市場調査2026

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1. はじめに

子育て世帯にとって哺乳瓶の消毒・乾燥は、日々欠かせない作業でありながら時間的・体力的な負担となりやすい。近年は電子レンジ除菌パックや煮沸消毒に加え、専用のスチーム除菌乾燥機も選択肢として登場しているが、実際の普及度やブランド選定の実態はこれまで十分に明らかにされてこなかった。そこで本調査では、生後半年以上の子どもを持つママを対象に、哺乳瓶スチーム除菌乾燥機の購入実態、検討プロセス、ブランド選定理由、購入後の評価までを明らかにした。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:生後半年以上の子どもを持つママ
調査期間:2026年7月~2026年8月
有効回答数:349名

3. 結果・考察

📊 本章で言及する全グラフ(図1〜図17)は、記事末尾にまとめて掲載しています。

各小見出しの「→ 図〇」の番号と対応していますので、あわせてご参照ください。

購入経験は約15%にとどまり、多くが未購入(→ 図1・図2)

哺乳瓶スチーム除菌乾燥機を「購入したことがある」と回答したのは約15.2%にとどまり、約84.8%は購入経験がないことが分かった(→ 図1)。未購入の理由は「別の方法で除菌や乾燥をするから」が約42.2%で最多であり、「お金がかかるから」約20.6%、「必要性を感じないから」約14.9%が続く(→ 図2)。哺乳瓶の消毒については煮沸や薬液など代替手段が広く浸透しており、専用家電の導入ハードルがなお高いことが背景にあると考えられる。

未購入層への訴求では、代替手段との比較優位性、特に時短効果や手間削減を具体的に示すことが重要と考えられる。

検討・購入のピークは妊娠7~8ヶ月に集中(→ 図3・図4)

検討開始時期・購入時期ともに「妊娠7~8ヶ月」が最も多く、検討開始で約32.1%、購入時期で約34.0%を占めた(→ 図3・図4)。次いで購入時期では「妊娠9~10ヶ月」が約26.4%と高く、妊娠後期に検討から購入までが集中している様子がうかがえる。出産準備を本格化させるタイミングと重なり、ベビー用品の購入リストに組み込まれやすい時期であることが背景にあると考えられる。

プロモーションは妊娠中期から後期にかけて、出産準備品と合わせて訴求することが効果的と考えられる。

認知はピジョンが圧倒、比較検討でもアカチャンホンポが続く(→ 図5・図6)

認知しているブランドは「ピジョン」が約79.2%と圧倒的に高く、次いで「アカチャンホンポ」約34.0%、「LARUTAN」約17.0%となった(→ 図5)。比較検討したブランドでも同様の順位となり、「ピジョン」約79.2%、「アカチャンホンポ」約30.2%が上位に並ぶ(→ 図6)。ピジョンは哺乳瓶や育児用品全般での知名度の高さがそのまま指名検討につながっていると考えられ、プライベートブランドを展開するアカチャンホンポも一定の存在感を示している。

新規参入ブランドにとっては、認知獲得そのものが比較検討の土俵に乗るための前提条件になっていると考えられる。

実物確認は約58%、確認先はアカチャンホンポが最多(→ 図7・図8)

比較検討の際に実物を確認したと回答したのは約58.5%であり、約4割は実物を見ないまま検討を進めていることが分かった(→ 図7)。実物を確認した場所は「ベビー用品店(アカチャンホンポ)」が約71.0%と突出し、「西松屋」約32.3%が続く(→ 図8)。大型ベビー用品専門店に足を運べば主要ブランドを一度に比較できる環境が整っていることが、店舗集中の背景にあると考えられる。

実店舗での陳列・POP訴求は、比較検討段階における購買行動に直接影響すると考えられる。

検討期間は「即決」が最多、購入ブランドはピジョンが約6割(→ 図9・図10)

検討にかかった期間は「即決(購入を決めるのに迷わなかった)」が約37.7%で最多であり、比較的短期間で意思決定するケースが多いことがうかがえる(→ 図9)。実際に購入したブランドは「ピジョン」が約62.3%と過半数を占め、「アカチャンホンポ」約15.1%、「LARUTAN」約13.2%が続く(→ 図10)。認知度の高さがそのまま即決購入につながりやすい傾向があると考えられる。

信頼できるブランドイメージの構築は、検討時間の短縮と購入への後押しに直結すると考えられる。

購入場所はアカチャンホンポが中心、価格帯は1万~1.5万円が最多(→ 図11・図12)

購入場所は「ベビー用品店(アカチャンホンポ)」が約41.5%で最多であり、「EC(Amazon)」約18.9%、「ベビー用品店(西松屋)」約13.2%が続く(→ 図11)。購入価格帯は「10,000~15,000円」が約26.4%で最も多く、「5,000~10,000円」「15,000~20,000円」がそれぞれ約18.9%で並んだ(→ 図12)。実店舗での確認後にそのまま店舗で購入するケースが多い一方、ECでの購入も一定数存在し、価格帯は1万円台前半が中心的なレンジとなっていると考えられる。

実店舗とECの双方でシームレスな購買体験を提供することが、機会損失の防止につながると考えられる。

選定理由は「操作性」「価格」「薬液不要」が上位(→ 図13・図14)

そのブランドを選んだ理由は「操作が簡単・わかりやすい」が約49.1%で最多であり、「価格」約45.3%、「薬液不要」約41.5%が続く(→ 図13)。最も重視した購入理由でも「価格」が約24.5%でトップとなり、「操作が簡単・わかりやすい」約18.9%、「薬液不要」約17.0%が上位に並んだ(→ 図14)。日々の育児の中で手間なく使えることと、家計負担を抑えられることの両立が購入の決め手になっていると考えられる。

機能訴求においては、操作の簡便さとコストパフォーマンスを両輪で伝えることが有効と考えられる。

購入者の約94%が「必要だった」と回答(→ 図15)

実際に購入した人のうち、振り返って「必要があった」と回答したのは約94.3%と非常に高い割合を占めた(→ 図15)。購入前の検討段階では一部の人しか購入に至っていなかったことと比べると、実際に使用した人の満足度・納得感は高いことがうかがえる。育児中の手間や時間的制約を軽減する効果を、購入後に実感しているケースが多いと考えられる。

購入前の懐疑的な層に対しては、実際の使用者の声や効果を具体的に伝えることが有効と考えられる。

今選ぶなら重視するのは「価格」、実際に最重要視されたのは「安全性」(→ 図16・図17)

今改めて購入するとすれば重視する基準は「価格」が約46.0%で最多であり、「安全性(空焚き防止機能付きなど)」約36.0%、「操作が簡単・わかりやすい」約34.0%が続く(→ 図16)。一方、その中で最も重要だと思うものを1つ選ぶと「安全性(空焚き防止機能付きなど)」が約28.0%でトップとなり、「価格」約20.0%を上回った(→ 図17)。複数条件を並べると価格への意識が先に立つものの、最終的な優先順位では安全性への意識がより強く表れていると考えられる。

訴求メッセージでは、価格訴求だけでなく安全機能を具体的な言葉で伝えることが、最終的な選択を左右すると考えられる。

4. 調査項目

  • 購入経験
  • 未購入の理由
  • 検討開始時期
  • 購入時期
  • 認知しているブランド
  • 比較検討したブランド
  • 実物確認の有無
  • 実物を見に行った場所
  • 検討にかかった期間
  • 購入したブランド
  • 購入場所
  • 購入価格帯
  • ブランドを選んだ理由
  • 最も重視した購入理由
  • 振り返っての必要度
  • 今選ぶなら重視する基準
  • その中で最も重要な基準

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

5. おわりに

今回の調査を購買フェーズ別に振り返ると、まず検討前の段階では、哺乳瓶スチーム除菌乾燥機の購入経験者は約15.2%にとどまり、大多数が「別の方法で除菌や乾燥をするから」といった理由で未購入のままであることが分かった(図1・図2)。

検討段階に入ると、妊娠7~8ヶ月をピークに検討・情報収集が本格化し、認知度ではピジョンが圧倒的な地位を占める一方、実物確認は約6割にとどまり、検討期間も「即決」が最多を占めるなど、比較的短期間で意思決定が進む傾向がみられた(図3・図4・図5・図6・図7・図8・図9)。

購入段階では、実店舗(特にアカチャンホンポ)が主要な購入チャネルとなり、価格帯は1万円台前半が中心であった。ブランド選定の決め手は「操作性」「価格」「薬液不要」といった実用面の要素が上位を占めており、日々の育児負担を軽減できるかどうかが重視されていることがうかがえた(図10・図11・図12・図13・図14)。

購入後には、実際の使用者の約94.3%が「必要があった」と高く評価しており、今改めて選ぶとすれば「価格」を重視しつつも、最終的な優先順位では「安全性」がより強く意識される結果となった(図15・図16・図17)。

コズレ子育てマーケティング研究所では、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。
(コズレ子育てマーケティング研究所 早川)

【グラフ】図1〜図17(全グラフまとめ)】

「哺乳瓶スチーム除菌乾燥機」実態調査2026 図1〜図17 グラフまとめ

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。
出典:「「哺乳瓶スチーム除菌乾燥機」実態調査2026(株式会社コズレ)」https://cozre.co.jp/blog/22008
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/

この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)
NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。
その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。

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