1. はじめに
2024年1月に実施した『子育て世帯における「フードデリバリーアプリ」利用 市場調査2024』を本日、公開する。妊娠中や子育て中は外食や買い物がしにくい場合も多く、コロナ禍で急成長したフードデリバリーアプリには子育て世帯から高い関心が集まっている。そこで株式会社コズレは、子育て世帯におけるフードデリバリーアプリの利用動向について、妊娠中・子育て中のママを対象に調査・分析を実施した。
本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「5.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
2. 調査
調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:妊娠中・産後の女性
調査期間:2024年1月4日(木)~2024年1月24日(水)
有効回答者数:835名
3. 結果・考察
アプリを利用してみたい人は60%。そのうちダウンロード経験は約77%
つまり、回答者のうちダウンロード経験があるのは約46%と半分弱であることが分かる。
ダウンロードした人の中で実際に注文経験のある人は約93%
アプリをダウンロードした人の中で、実際に注文したことのある人は約93%と非常に高い。ダウンロードをした人の多くは、少なくとも1回以上は注文を行っていることが分かる。
サービス認知率は「Uber Eats」「出前館」が圧倒
サービス認知率は1位が「Uber Eats」で約89%、2位が「出前館」が約85%となり、3位以降の「Wolt」、「menuデリバリー&テイクアウト」との差が大きく出る形となった。CMをはじめとしたプロモーションの多寡が大きく影響していると思われる。なお、注文経験の有無別のデータでも同様の傾向が見られた。
利用頻度は妊娠後・出産後ともに「1ヶ月に1回程度」の割合が高い
利用頻度は、妊娠後も出産後も「1ヶ月に1回程度」が約2割と最も高く、次いで「2~3ヶ月に1回程度」も2割近い結果となった。妊娠後と出産後に傾向の大きな変化はなかった。
利用頻度増は妊娠前後で約38%、出産前後で約30%
妊娠後や出産後の利用頻度の変化を見てみると、妊娠後に利用頻度が増えた人が約38%、出産後に利用頻度が増えた人はや約30%となった。これは妊娠後と出産後に減った人の割合よりも多い。フードデリバリーアプリの利用は、妊娠や出産を契機に増える傾向にあるといえ、企業にとっては有望な顧客を手に入れることができる機会であると考えられる。
妊娠後の利用頻度増の理由は「疲れている時にすぐにご飯を食べられる」が首位
妊娠後に利用頻度が増えた人の理由は、1位が「疲れている時にすぐにご飯を食べられる」、2位は「外食できない時期に外食メニューを食べられる」だった。妊娠中ならではの食事作りの負担や外食のしづらさも関係していると考えられる。一方、利用頻度が減少した理由の1位は「メニュー料金が割高」で約35%となり、価格に負担を感じている人が多いことがわかる。
出産後に利用頻度増の理由は「子連れで外出せずに食事ができる」が上昇
出産後に利用頻度が増加した人の理由を見てみると、1位2位は妊娠後と同様だが3位に「子連れで買い物をせずに食事ができる」がランクイン。また利用頻度が減少した理由でも「注文するような機会がない」が妊娠後よりも上位に入っており、どちらも子育て中ならではの理由が目立っている。
利用開始時期が「妊娠以降」の人も約28%存在し、新規顧客獲得の機会
利用の検討開始時期の調査では、「コロナ流行期」が約54%で最も高く、やはりコロナ禍で利用を検討する人が多かったことがわかる。また、利用時期を見てみると「妊娠前」が約多い一方、妊娠以降の利用開始も約28%おり、新規顧客獲得のチャンスと言える。
比較検討対象と妊娠後の初回利用は、1位「Uber Eats」、2位「出前館」
比較検討対象と妊娠後の初回利用の調査では、「Uber Eats」と「出前館」が3位以下に大差をつけて上位に並んだ。妊娠後の初回利用理由では「妊娠前から使っていた」が約65%と最も高く、次いで「割引・クーポンがある」が続いた。割引やクーポンが初回利用の有効なアプローチであることがうかがえる。
利用理由は「料理をするのが大変・面倒」が約38%、利用目的は「家族との食事」約58%
妊娠後の利用理由では「料理をするのが大変・面倒」が約38%と最も高く、次いで「すぐに食べることができる」が続いた。妊娠後の利用目的を見ても「家族との食事」が約58%で最も高く、日々の食事作りの負担軽減や家族との食事に役立てたいと思っている人が多いことがわかった。
1回あたりの平均利用額は「1000円以上~2000円未満」が約43%
1回あたりの平均利用額の調査では、「1,000円以上~2,000円未満」が約43%で最も多かった。便利だと感じた理由については「疲れている時にすぐご飯を食べられる」が約48%とほぼ半数である。忙しい毎日の中で、ママたちにはフードデリバリーアプリの即時性が非常に魅力的であることがわかる。
スイッチ経験者は約37%。スイッチ先の1位は「Uber Eats」約48%
サービスのスイッチ経験についての調査では、スイッチ経験がある人が約37%であることがわかった。スイッチ先は1位が「Uber Eats」で約48%、2位は「出前館」で約42%と並んでおり、スイッチ先としても人気であることがうかがえる。
スイッチ理由の1位は「割引・クーポンがある」で約34%
スイッチ理由の調査では、「割引・クーポン」が約34%で最も高く、次いで「配達可能な地域」が約24%となった。またスイッチ時期を見てみると、「コロナが流行していた時期」が最も多い一方、「コロナの流行が落ち着いた後」と「最近(直近6ヶ月以内)」が併せて約24%となった。コロナの影響がおさまり、難易度が高まりつつある新規顧客獲得の貴重な機会と考えられる。
アプリ非利用理由の上位は「割高だと思う」「配達の対象エリアではない」
フードデリバリーアプリを利用しない理由は「割高だと思う」が最も多く、次いで「配達の対象エリアではない」が続いた。利用率の向上に向けては、利便性の高さ等の価値をいかに認識してもらい割高感を払しょくするか、オペレーションコストを低減しながらいかに配達エリアの拡充を図るかが課題となることがうかがえる。
4.おすすめのプロモーション
調査結果から、アプリをダウンロードした人の中で約9割は実際に注文をしており、利用検討開始時期が妊娠以降の人は約28%と、妊娠や出産というタイミングが、コロナ禍以降、難易度が高まっている新規顧客獲得の機会と言えることがわかった。
また、妊娠後の利用理由は「料理をするのが大変・面倒」、便利だと感じた理由は「疲れている時にすぐご飯を食べられる」が最も多く、スイッチ理由は「割引・クーポンがあるから」が1位だった。ママたちにとって食事作りの負担軽減や即時性が魅力であると一方、割高感を持つ人も多いため、割引やクーポンが魅力的なアプローチであると言える。
以上より、プロモーションとしては、
・妊娠中、子育て中のママたちを世帯年収、居住地などでターゲティング
・適切なタイミングで割引や初回クーポンなどを活用し、利用のハードルを下げる
といった施策が推奨される。
5.調査項目
●利用意向
●ダウンロード経験(利用意向ありの人)
●利用経験
●サービス認知率・サービス認知率(注文経験の有無別)
●妊娠後(出産後)の利用頻度
●妊娠前後(出産前後)の利用頻度の変化
●妊娠後に利用頻度が増加(減少)した理由
●出産後に利用頻度が増加(減少)した理由
●検討開始時期・利用開始時期
●比較検討対象と妊娠後初回利用
●妊娠後の初回利用理由
●妊娠後の利用理由
●妊娠後の利用目的
●平均利用額
●便利だと感じた理由
●スイッチ経験
●スイッチ先
●スイッチ理由
●スイッチ時期
●非利用理由
※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。
掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
6. おわりに
コズレでは、子どもの年齢をセグメントしたプロモーションはもちろん、商材の特徴とママたちの購買特性を踏まえたきめ細かいプロモーションのご提案が可能です。
「おすすめのプロモーション」でご提案した
・妊娠月齢/子どもの月齢
・住所(居住地域)
・世帯年収
などの属性でターゲティングして絞り込んだプロモーションに対応が可能です。
なお、上記はあくまで一例ですのでご希望の属性がある場合にはご相談ください。
プロモーションをご検討の際はぜひお問合せください。
株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。(株式会社コズレ 早川・槇本・増田)
【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。
出典:『子育て世帯における「フードデリバリーアプリ」利用 市場調査2024(株式会社コズレ)』
https://cozre.co.jp/blog/11299(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)