調査レポート

子育て世帯における「紙おむつパンツタイプ」購入 市場調査2024

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1. はじめに

2023年12月~2024年1月に実施した『子育て世帯における「紙おむつパンツタイプ」購入 市場調査2024』を本日、公開する。多くのママたちにとって紙おむつは毎日使う必需品であり、中でもパンツタイプは使用期間が長く、子育て世帯からの関心が高い商材と言える。そこで株式会社コズレは、子育て世帯における紙おむつパンツタイプの利用動向について、妊娠中・子育て中のママを対象に調査・分析を実施した。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「5.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:妊娠中・産後の女性
調査期間:2023年12月6日(水)~2024年1月20日(土)
有効回答者数:681名

3. 結果・考察

生後6ヶ月以上になるとパンツタイプ購入者が約88%に上昇

紙おむつパンツタイプの購入経験についての調査では、子どもが生後6ヶ月以上になると購入者が約88%と増加した。一般的に生後6ヶ月頃になると赤ちゃんは動きが活発になることからテープタイプからパンツタイプに移行する人が増え、購入者の増加につながっていると考えられる。

購入の検討期間は「1週間以内」が約79

検討期間の調査では、「即決」「1日以内」「2~3日」「4~7日(1週間以内)」を併せて1週間以内に決めた人は約79%と約8割に上っている。即決が約53%と半数であることからも、パンツタイプ購入の検討期間は全体に短めであることがわかる。

後述の通り、より低月齢で利用するテープタイプと同じブランドを購入している層が過半数を占めることが検討期間の短さに影響していると想定される。

パンツタイプへの移行理由は「おむつ替えの時に足をバタバタするから」が約45

パンツタイプへの移行理由の調査では、1位が「おむつ替えの時に足をバタバタするから」で約45%、2位は「ハイハイをするようになったから」で約25%だった。
動きが少ない低月齢ではテープタイプの方が赤ちゃんにはかせることが容易である。一方で、激しく動くようになってくると、テープをきちんと止めることが難しくなり、スポッとはかせることができるパンツタイプの利便性が効いてくると考えられる。

また、テープタイプからパンツタイプへの移行時に「同じブランド・メーカーだった」人は約68%、ブランドスイッチ率は約32%。1/3あまりがブランドスイッチをすることから、テープタイプで自社商品を利用していたユーザーのパンツタイプへの移行をサポートすることで、他社への流出を減らす取り組みが重要と考えられる。同時に、テープタイプで競合商品を利用していたユーザーを新規に獲得する機会とも言え、おむつメーカーには両面での取り組みが求められるだろう。

認知率、比較対象、購入数ともに最も高いのがP&G「パンパース さらさらケアパンツ」

ブランド認知率の調査ではP&G「パンパース さらさらケアパンツ」が最も高く、次いで2位がユニ・チャーム「マミーポコパンツ」、3位はユニ・チャーム「ムーニーマン」だった。

比較対象・購入のデータでも、P&G「パンパース さらさらケアパンツ」が2位のユニ・チャーム「ムーニーマン」を大きく上回って1位となり、認知度、比較対象、購入ともにP&G「パンパース さらさらケアパンツ」の強さが目立った。

初回購入理由は「吸水性」、一番重視することは「価格が安い」が首位

購入理由の調査では、1位が「吸水性」、2位に「価格が安い」が続いた。一番重視することを見てみると、こちらも1位は「価格が安い」、次いで「吸水性」と「かぶれにくさ」が並ぶ結果となった。紙おむつは毎日多くの枚数を消費するため、品質に加えてやはり価格が購入の大きなポイントになっていることがわかる。

また、最初に購入した金額は「1,000円~1,500円」が約62%で最多だった。初めて購入するパンツタイプについては、まずは枚数がそれほど多くなく、金額が効果でないものを試しに購入して機能性をチェックしている、ということがうかがわれる。

初回購入場所は、「ドラッグストア」「ベビー用品店(西松屋)」が上位

初回購入場所の調査では、1位が「ドラッグストア」で約39%、2位が「ベビー用品店(西松屋)」が約23%となった。かさばるものではあるがECの割合は多くなく、手に入れやすい身近なドラッグストアでの購入が目立っている。初回購入時のため、店頭でパッケージを見比べてスペックなどを確認している、といったことが考えられる。

スイッチ経験者は約65%、スイッチ先の1位がユニ・チャーム「マミーポコパンツ」


 

パンツタイプ購入経験者のうち、ブランドスイッチ経験がある人が約65%で半数以上にのぼっている。スイッチ先は1位がユニ・チャーム「マミーポコパンツ」が約38%と最も高く、2位に花王「メリーズパンツ素肌さらさらエアスルー」、3位にユニ・チャーム「ムーニーマン」がランクインした。

スイッチ理由の第1位は「価格が安い」で約64%

スイッチ理由は、1位が「価格が安い」で約64%と圧倒的に高い割合となった。初回購入と同様に、価格を重視する傾向がスイッチ時にも見て取れる。実際に上掲のスイッチ先ブランドにおいて、価格競争力の高いブランドが上位に複数入っている。

4.おすすめのプロモーション

調査結果から、紙おむつパンツタイプの購入は生後6ヶ月以上になると約88%と増加し、初回購入場所で最も多かったのはドラッグストアで約39%、次にベビー用品店が約23%と、実店舗での購入が多いことがわかった。

また、テープタイプからパンツタイプへの移行時、同じブランドを使用した人は約68%と多い一方、ブランドを変更した人も約32%と一定数存在している。移行時にテープタイプの自社ブランドの顧客を離反させないこと、他社ブランドの顧客を自社にスイッチさせて新規顧客を獲得すること、の両面での取り組みが求められる。

さらに初回購入の理由は1位の「吸水性」に続いて「価格が安い」が2位、スイッチ理由でも「価格が安い」が最も高くなり、品質とともに価格の安さが購入の大きなポイントとなっていることがわかった。

以上より、プロモーションとしては、実店舗での購入前の認知度アップを図るため、生後6ヶ月前後のママをセグメントしたうえで、テープタイプで利用しているブランドに着目しながら、自社ブランドのパンツタイプへの移行を促す施策(サンプリング・初回割引・乗り換え割引など)が推奨される。

なお、コズレはテープタイプの利用ブランドについて会員への調査を実施している。競合ブランド利用者をターゲティングしたサンプリングなどのキャンペーンも可能である。

5.調査項目

●購入経験

●購入経験(子どもの年齢別)

●検討・購入時期

●検討期間

●移行理由

●移行時のブランドスイッチ率

●認知率

●比較対象>購入

●購入理由・価格

●購入額

●購入場所

●スイッチ経験

●スイッチ先

●スイッチ理由

●スイッチ時期

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。
掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

6. おわりに

コズレでは、子どもの年齢をセグメントしたプロモーションはもちろん、商材の特徴とママたちの購買特性を踏まえたきめ細かいプロモーションのご提案が可能です。

「おすすめのプロモーション」でご提案した

・妊娠月齢/子どもの月齢

・テープタイプの利用ブランド

などの属性でターゲティングして絞り込んだプロモーションに対応が可能です。
なお、上記はあくまで一例ですのでご希望の属性がある場合にはご相談ください。

プロモーションをご検討の際はぜひお問合せください。

株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。

本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。(株式会社コズレ 早川・槇本・増田)

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:『子育て世帯における「紙おむつパンツタイプ」 市場調査2024(株式会社コズレ)』
https://cozre.co.jp/blog/11370(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/

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