子育て世帯における「生理用品」利用・購入 市場調査2024

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1. はじめに

2024年3~4月にかけて実施した『子育て世帯における「生理用品」利用・購入 市場調査2024』を本日公開する。

妊娠中は生理の中断により、生理用品を利用しない期間がある。そのため、妊娠・出産の前後で、購買行動に変化が生じうる。そこで、株式会社コズレは、生理用品の購買行動の実態を明らかにすべくコズレ会員を対象に調査・分析を実施した。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「5.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:長子1歳以上のコズレ会員
調査期間:2024年3月21日(木)~2024年4月30日(火)
有効回答者数:387名

3. 結果・考察

産後、約2割が生理用品を変更

妊娠前に使用していた生理用品を出産後にも使うかどうかについて、生理がない(中断している)方、再開した方にそれぞれ訊ねた。前者は約24%が使用する商品の再検討を予定、後者は約19%が別の商品を購入し、生理用品を変更したことがわかった。つまり、出産を契機として4~5人に1人が生理用品のブランドチェンジを実施している。

コスト面が主な理由、経血量や肌へのいたわりも

 

生理用品を産後に変更した方にその理由を訊ねると、「価格・費用を抑えたい」が約53%ともっとも多い。産後、育児の出費が新たに増える中、支出の見直しを行ったという背景は想像に難くない。

その一方で、2位は「経血量の変化に合うものが良い」で約45%だった。多くの女性にとって産後の生理は周期や経血量に変化が見られるため、これに伴い生理用品の見直しを検討すると想定される。

次いで「肌に優しいものが良い」約39%、「長時間付けておけるものが良い」約29%と素材や使い勝手への関心、自らの身体へのいたわりからくる理由が続いた。

ほとんど1年以内に生理の再開と生理用品の産後初回購入が

一般的に生理の再開時期には大きな個人差があるとされるが、今回の調査では生理がある回答者の再開時期について産後1年以内が約80%、中でも生後1~6ヶ月が多い結果となった。出産後、最初に生理用品を購入した時期も同様にその時期に多くの回答が集まっている。

ナプキンが主流、理由は衛生面にあり

さまざまな生理用品がある中、使用している種類は約91%が昼用のナプキン、約77%で夜用のナプキンが上位を占める。

昼用のナプキンの使用理由では「使い捨てで衛生的」が約78%と主な理由で、2位、3位は手軽さや処理の楽さが挙げられた。

生理用ナプキン 昼用

比較検討、実購入ともに「ソフィはだおもい」が首位

比較検討、購入された商品は、「ソフィはだおもい」がそれぞれ回答の約49%、約32%を占めた。2位以下を10pt以上離して大きな支持を得ている。

昼用ナプキンで「ソフィはだおもい」は価格面に強み

上記「ソフィはだおもい」の選択理由を複数回答で訊ねると約78%が価格と回答、以下30~40%台で他の理由が続く。さらに単一回答で「(その内)最も重視した理由」を見ると約50%が「価格」で2位以下の回答を40%以上も離す結果となっている。

ドラッグストアでの購入がほぼ90%

昼用ナプキンの購入場所としては約88%がドラッグストアと回答、購入金額は500円未満が約96%とワンコインが相場と言える。首位は約38%、300円未満で生理用品を購入している実態が浮かび上がった。

生理用ナプキン 夜用

「ソフィ」は夜用のナプキンでもシェアが高い

就寝時に利用する夜用のナプキンについても、検討・購入ブランドのシェアでは「ソフィ超熟睡ガード」が単独首位となり昼用ナプキンと同様、ソフィを支持するユーザーが多いことがわかる。

夜用でもソフィは価格が主な理由

その理由でもやはり価格が他の理由を引き離し首位に立っている。

産後の生理用品を変更する理由で過半数の「価格・費用を抑えたい」にしっかりと応えている点で「ソフィ」各商品は価格面に大きな強みがあり、検討や購入が後押しされる一因と考えられる。

なお、クチコミ・ランキング、SNSでのすすめなどは0%と関与しておらず、「ソフィ」の選択で価格が評価されていると想定される。

2位以下のブランド(商品)が価格面で競争力を持たない場合、ユーザーに有益な他の商品特長を明確に打ち出す必要がありそうだ。

生理用ナプキン/タンポン

使用理由は「特になし」が最多。こだわりが弱い

布タイプのナプキンとタンポンの使用理由を訊ねてみると「特になし」がそれぞれ約58%、約46%となった。両タイプでこだわりが弱い方が多い一方、続く2位に布ナプキンでは「肌に優しいから」、タンポンでは「動きやすい」と使用感に着目している割合が多く、異なるニーズを持つ複数のセグメントがあると想定される。

月経カップ/パンティーライナー

リピート使いでコスパを実感

月経カップについては「何度も使えるので経済的」が使用理由1位となり、昼・夜用ナプキンと同様、生理用品に対するコスパ意識が垣間見れる結果となった。繰り返し使うことで経済的なメリットを実感している方には、月経カップは有力な選択肢の一つと言える。

一方、パンティライナーでは「下着の汚れを防ぐ」が約84%と最も多く、続く「おりものが多い時期に使用」と併せ、明確な目的や時期に特化した商品であることが再認識できる結果となっている。

生理用紙パンツ

漏れにくく、かつ楽でズレにくいパンツ

生理用の紙パンツでは、「漏れにくい」が約79%で首位となり、機能的な価値が主な使用理由であることがわかった。「履くだけなので楽」約55%、「ズレにくい」約48%とパンツタイプの形状のメリットを挙げる理由もそれに続いている。

4.昼用ナプキンでおすすめのプロモーション

調査結果から、

  • 約2割が生理用品を変更
  • 変更の理由は「価格・費用を抑えたい」が過半数
  • 産後に経血量に変化のある女性は多く、「経血量の変化に合うもの」も2位と大きな理由

などが分かった。

産後1歳までの間は、約2割の方がブランドスイッチを経験していることから、競合企業のユーザーを自社にスイッチさせる有望なターゲットと言える。

この層に訴求する内容は、価格を判断軸にする方が過半を占めているため、価格に強みがある場合には、さらにそれを強く押し出すことが有効といえよう。一方、価格に強みが無い場合には、選択基準に沿うように機能性を押し出すことが重要と考えられる。

プロモーションの方法としては、スイッチの機会を精度高く捉えることができる、サンプリングやメールなどを推奨する。

5.調査項目

●産後の生理用品の変更意向                    
●産後の生理用品の変更有無
●変更の理由
●生理の再開時期
●出産後の生理用品の初回購入時期
●使用している生理用品の種類
●昼用ナプキンの使用理由
●昼用ナプキンで比較検討、購入したブランド
●夜用ナプキンの使用理由
●夜用ナプキンで比較検討、購入したブランド
●生理用布ナプキンの使用理由
●タンポンの使用理由
●月経カップの使用理由
●パンティーライナーの使用理由

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

6. おわりに

株式会社コズレでは、子どもの年齢をセグメントしたプロモーションはもちろん、商材の特徴とママたちの購買特性を踏まえたきめ細かいプロモーションのご提案が可能です。

「昼用ナプキンでおすすめのプロモーション」でご提案した

・妊娠月齢/子どもの月齢

などの属性でターゲティングして絞り込んだプロモーションに対応が可能です。

なお、上記はあくまで一例ですのでご希望の属性がある場合にはご相談ください。

プロモーションをご検討の際はぜひお問合せください。

株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。

本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。(株式会社コズレ 早川・中里)

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:『子育て世帯における「生理用品」購入 市場調査2024(株式会社コズレ)』https://cozre.co.jp/blog/12414(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/

 

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