1. はじめに
2024年5~6月にかけて実施した『子育て世帯における「紙おむつ」検討・購入 市場調査2024』を本日公開する。
出産準備品は産後すぐに赤ちゃんが使うものや身にまとうものが多く、新生児向けをはじめ各種紙おむつはその代表的なアイテムだ。今回、株式会社コズレでは紙おむつの購買行動の実態を明らかにすべくコズレ会員を対象に調査・分析を実施した。
本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「5.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
※「紙おむつテープタイプ」の2023年市場調査は以下よりご覧いただけます。
2. 調査
調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:産後のコズレ会員
調査期間:2024年5月22日(水)~2024年6月19日(水)
有効回答者数:271名
3. 結果・考察
約93%が購入経験あり、60%近くが即決で購入
購入検討の期間を訊ねると約59%が「即決」と回答。次いで1日以内が約13%で、その後の各期間はいずれも1ケタ台と低い傾向だ。そのため、検討に入る前に十分に認知を高め、より深い理解を促すことで初回購入時の検討の選択肢に入ることがマーケティング上、重要であると考えられる。
検討、初回購入ともに妊娠後期がピーク
どの紙おむつを初めに購入するか、その検討開始時期については妊娠8~10か月が約54%と最も高い。その手前の妊娠中期の約14%から割合が急上昇すること、前項の購入までのリードタイムの短さを考慮すると、実際に使い始める出産の直前で情報収集、比較検討そして購入までがかなり短期間で行われていることが予想される。
認知度では4ブランドが接戦、比較検討ではパンパースが1、2位
紙おむつはテレビCMやWEBをはじめ目にする機会も多く、上位4ブランド(5商品)の認知度が約70%と全体的に高い傾向が見られる。比較検討においては、「パンパース さらさらケア」が約42.2%で首位、次いで約41.4%と僅差で「パンパース はじめての肌へのいちばん」が2位となり、パンパースシリーズが上位を占めている。
選択肢として挙げた14ブランドのうち半分は、検討率が6%未満となっており、上位ブランドとの間の差が明確に現れている。
初回購入ブランドでもパンパースシリーズに支持が集まる
初回購入ブランドでも「パンパース はじめての肌へのいちばん」「パンパース さらさらケア」が1位、2位という結果が得られた。比較検討では2位の「パンパース はじめての肌へのいちばん」が約26%で最も多く、順位を上げることとなった。
以下、約18%で「メリーズ」が3位、10%未満で「グーン」「ムーニー」「メリーズ ファーストプレミアム」「ムーニーナチュラル」がそれに続いた。
購入チャネルでは約33.5%で1位の西松屋、約14%でアカチャンホンポが3位とベビー用品店が多い。また、2位にはドラッグストアが約31%と、いずれも実店舗が上位を占めた。
購入理由では「肌触り」「価格」が重視される
認知や比較検討ではさまざまな理由でブランドが吟味されるが、購入が近づくにつれ価格が購買行動においては大きな後押しとなっていることが予想される。
4人に3人はブランドスイッチ経験あり、理由は価格が最多
その理由では「価格が安い」が約62%と首位で、2位の「通気性・ムレにくさ」約22.6%を大きく離している。ブランドスイッチにおいて「価格」が主要な判断材料となっていることがわかる。
ムーニーへの買い替えが最多、時期では生後3か月以内が約7割
買い替えのブランドスイッチ先では約44%でムーニーが首位となった。以下グーンが約40%、メリーズが約37%で続くこととなり、初回購入の3位メリーズ、4位グーン、5位ムーニーの順位が反転する結果となっている。
ブランドスイッチの時期では生後0か月が約20%と最多、4位までの各月を足し合わせると全体の約7割が生後3か月以内にブランドスイッチを経験していることがわかった。
4.紙おむつでおすすめのプロモーション
調査結果から、
- 購入までの期間は「即決」が約6割で最多
- 検討開始、購入の時期は半数以上と妊娠後期が多い
- 認知度では4ブランドが競合、初回比較検討ではパンパースが1位
- 初回購入ブランドでもパンパースがシリーズ商品で1位、2位
- 初回購入理由の上位は「肌触り」「価格」「病産院のすすめ」
- ブランドスイッチ経験ありは4人中3人、価格が主な理由
- ブランドスイッチ先は1位ムーニー、2位グーン、3位メリーズ
- 約7割が生後3か月以内にブランドスイッチを経験
などが分かった。
検討期間は短期間であり、かつ生後の早い時期にブランドスイッチの可能性が高い。そこで、検討を開始する妊娠後期から産後直後までの認知の醸成、商品理解の促進が重要となる。
以上を踏まえ、プロモーションとしては、この時期のママパパをターゲティングした、メール・DM・サンプリング等の認知施策が推奨される。
また、ブランドスイッチでは価格に基づくブランド選択の可能性が大きいため、経済性や、クーポン配布などによるおトク感を打ち出す訴求内容が推奨される。
5.調査項目
●紙おむつの購入経験、検討期間
●紙おむつの検討開始・購入時期
●紙おむつのブランド認知度・比較検討率
●紙おむつの購入したブランド、購入チャネル
●初回購入ブランドの購入理由
●紙おむつの買い替え経験
●買い替え時のブランドスイッチ先
●ブランドスイッチ先への買い替え理由
●ブランドスイッチの購入時期
※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
6. おわりに
株式会社コズレでは、子どもの年齢をセグメントしたプロモーションはもちろん、商材の特徴とママたちの購買特性を踏まえたきめ細かいプロモーションのご提案が可能です。
「紙おむつでおすすめのプロモーション」でご提案した妊娠月齢、購入しているおむつブランドなどの属性でターゲティングして絞り込んだプロモーションに対応が可能です。
なお、上記はあくまで一例ですのでご希望の属性がある場合にはご相談ください。
プロモーションをご検討の際はぜひお問合せください。
株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。(株式会社コズレ 早川・中里)
【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。
出典:『子育て世帯における「紙おむつ」検討・購入 市場調査2024』https://cozre.co.jp/blog/12786(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)
※コズレでは子育て世代の調査・子育て世代向けマーケティングのコンサルティングを承っております。詳細は下記よりお問合せください。
※「紙おむつテープタイプ」の2023年市場調査は以下よりご覧いただけます。