調査レポート

「赤ちゃんの頭の形」に関する意識調査ーヘルメット治療の認知と行動実態ー

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1. はじめに

育児中のママの間で近年注目を集めているのが、「赤ちゃんの頭の形」に関するケアである。特に生後3~4ヶ月の早い時期から頭の形に違和感を覚えるママが多く、そのまま見守るか、治療するかの判断に迷う人も少なくない。その選択肢の一つとして認知が進んでいるのが「ヘルメット治療」である。保険適用外で高額なことからハードルはあるものの、その効果や安全性に関心を寄せる声が増えてきている。

本レポートではコズレ会員を対象に、2025年6月に実施した『「赤ちゃんの頭の形」に関する意識調査ーヘルメット治療の認知と行動実態ー』の結果をもとに、子どもの頭の形についての意識、医療機関への受診経験、ヘルメット治療の認知・利用状況について詳しく調査・分析を実施した。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「5.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

 

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:0歳以上の子を持つコズレ会員
調査期間:2025年6月2日(月)〜2025年6月9日(月)
有効回答者数:294

 

3. 結果・考察

約73%が「子どもの頭の形が気になったことがある」と回答

調査では、約73%のママが「子どもの頭の形が気になったことがある」と回答した。そのうち「とても気になった」が約26%、「少し気になった」が約47%だった。頭の形のゆがみや左右差などは一部のママの特殊な悩みではなく、多くの家庭で日常的に意識されるテーマであることがわかる。

 

生後3ヶ月までに約83%が頭の形が気になり始める

「頭の形が気になり始めた時期」については、生後3ヶ月までの人が約83%を占めており、非常に早い段階からママが頭の形について関心を持っていることがわかる。これは、新生児期~乳児前期の間に“なんとなく違和感を抱く”ケースが多数派であることを示しており、妊娠中・出産直後のママを対象とした情報接点が重要であることを示唆している。一方で、医療機関を受診した人は約7.5%にとどまっており、実際に受診まで至る人は少ないことも注目すべきポイントである。

 

約37.5%がヘルメット治療取扱い医療機関の受診経験あり

医療機関を受診したママのうち、ヘルメット治療を実施する医療機関を受診した割合は37.5%にとどまり、さらにその中で実際にヘルメット治療を行ったママは約50%という結果となった。全体で見れば、医療機関受診者の18.8%程度しかヘルメット治療を実施していないことになる。これは、ヘルメット治療自体の認知度が高まりつつある一方で、“知っている”ことと“実際にやる”ことの間には、まだ大きな壁が存在しているとも言える。

 

「寝かせ方を工夫する」が約73%で最多

「頭の形が気になる」と感じたママの中で、最も多く取られている対処法は「寝かせ方を工夫する」が約73%であった。次いで「タミータイム(うつ伏せ遊び)を取り入れる」が約36%、「親が話しかける方向を変える」が約22%と続き、いずれも家庭内で日常的にできるセルフケアが中心となっている。

この傾向は、多くのママが「まずは自分でなんとかしたい」という気持ちを持っていることを示しており、医療的な介入に至る前段階に存在する“迷い層”や“様子見層”が非常に厚いことを示唆している。

 

「受診するほどではないと思っている」が約59%で最多

医療機関を受診しなかった理由として最も多く挙げられたのは、「受診するほどではないと思っているから」で約59%、次いで「自然に治ると思っているから」が約31%、「受診のハードルが高いから」が約21%という結果となった。多くのママが「気にはなっているが深刻とは感じていない」「今は様子を見る段階だと考えている」と判断しており、緊急性はそこまで高くないと感じていることが読み取れる。

また、「受診のハードルが高い」とする回答も2割を超えており、医療機関の情報不足や診療内容、費用への不安、周囲に相談しづらいことなどが意思決定の妨げになっているのかもしれない。

 

ヘルメット治療を「知っている」と回答したのは約59%

ヘルメット治療の認知に関する調査では、ヘルメット治療を「知っている」「名前は知っているが詳しくは分からない」を合わせた認知率は約91%に達しており、すでに子育て世帯の間で一定の認知が形成されていることがわかる。特にSNSや育児メディア、体験談を通じた拡散により、「見たことはある」「聞いたことがある」というママが増えていると考えられる。

 

50%が「高額な費用」、約38%が「長時間の装着のつらさ」をイメージ

ヘルメット治療に対するイメージとしては、「高額な費用が心配」が約50%で最も多く、次いで「長時間の装着がつらそう」が約38%と続き、経済的・身体的負担への不安が強いことが感じられる。一方で、「医師がすすめるなら安心して受けられる」が約32%いることから、ポジティブな印象も一定数あり、正しい情報に触れることで前向きな判断に転じる可能性があるママ層の存在も明らかになった。

 

4.おすすめのプロモーション

調査結果から、赤ちゃんの頭の形について「気になったことがある」と回答したママは約73%と非常に多く、そのうち約83%が生後3ヶ月までに違和感を覚えていることがわかった。一方で、実際に医療機関を受診したママは約7.5%にとどまり、多くの家庭では「寝かせ方の工夫」や「うつ伏せ遊び」など、家庭内でのセルフケアにとどまっている実態が明らかになった。

ヘルメット治療については認知率が約91%と高い一方で、実施率は医療機関受診者のうち18.8%程度にとどまっている。治療に至らない理由としては、「受診するほどではないと思った」「自然に治ると思った」といった声が多く、判断材料や情報の不足が行動の妨げになっていることがうかがえる。また、「高額な費用」「装着の負担」といった不安に加え、「医師のすすめがあれば安心できる」と感じるママも一定数存在しており、費用感の透明化や専門家の発信による信頼醸成が今後の普及には重要である。

以上より、プロモーション施策としては、子どもの月齢や地域属性によるターゲティングを行い、メルマガやDM、SNSなどを活用した施策を実施。具体的には、生後0~2ヶ月頃に基礎情報の提供、生後3~5ヶ月頃に相談促進や医療機関情報の提供など、段階的なコミュニケーション設計と適切なアプローチが効果的であると考えられる。

 

5.調査項目

●子どもの頭の形が気になったことがあるか

●頭の形が気になり始めた時期

●頭の形に関する医療機関の受診経験

ヘルメット治療取扱い医療機関の受診経験

●ヘルメット治療の経験

頭の形について行った対処法

医療機関を受診しなかった理由

「ヘルメット治療」を知っているか

●「ヘルメット治療」のイメージ

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部であり、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていきますので、お問合せください。

 

6.おわりに

コズレでは、前述でご紹介した事例以外にも子どもの年齢をセグメントしたプロモーションはもちろん、商材の特徴とママたちの購買特性を踏まえたきめ細かいプロモーションのご提案が可能です。

「おすすめのプロモーション」でご提案した

・子どもの月齢(年齢)

・住所

などの属性でターゲティングして絞り込んだプロモーションに対応が可能です。
なお、上記はあくまで一例ですのでご希望の属性がある場合にはご相談ください。

プロモーションをご検討の際はぜひお問合せください。

株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。

本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。

(株式会社コズレ 早川、槇本)

 

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。

出典:『「赤ちゃんの頭の形」に関する意識調査ーヘルメット治療の認知と行動実態ー(株式会社コズレ)』https://cozre.co.jp/blog/15419

(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/

 

この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)

NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。
その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。

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