調査レポート

「子ども用サプリメント」市場調査

  • LINEで送る

1. はじめに

子どもの健やかな成長を願う親にとって、栄養面のサポートは関心の高いテーマである。近年、グミやチュアブルなど手に取りやすい形状の子ども用サプリメントが各社から登場し、店頭やECでの選択肢は着実に広がりつつある。一方で、「そもそも必要なのか」「どの商品を選べばよいのか」といった迷いから、購入に踏み切れない家庭も少なくないと考えられる。そこで本調査では、長子1歳以上の子を持つ親を対象に、子ども用サプリメントの購入実態、ブランド認知、購入の動機・場所・価格、そして未購入者の阻害要因を明らかにした。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:長子1歳以上の子を持つ親
調査期間:2025.12.08-2026.01.05
有効回答数:401名

3. 結果・考察

📊 本章で言及する全グラフ(図1〜図13)は、記事末尾にまとめて掲載しています。

各小見出しの「→ 図〇」の番号と対応していますので、あわせてご参照ください。

子ども用サプリメントの購入経験は約8.7%にとどまる(→ 図1)

子ども用サプリメントを「購入したことがある」と回答した親は約8.7%にとどまり、約91.3%が購入経験を持たないという結果であった(→ 図1)。この数値は、市場がなお黎明期にあり、製品の必要性やベネフィットが子育て世帯全体には十分に浸透していない状況を示していると考えられる。なお、本調査の対象には1〜2歳の低年齢層が約半数含まれており、サプリメントの利用が広がりやすい幼児期以降の子を持つ親に比べ、購入経験率が相対的に低く出ている一因になっている可能性がある点には留意が必要である。裏を返せば、未開拓の需要層が大半を占めることを意味する。

購入経験者が1割未満であるという事実は、啓発型のコミュニケーションによって市場そのものを育てられる余地が大きいことを示唆している。

未購入の最大の理由は「どの商品が良いかわからない」約35.5%(→ 図2)

購入していない親に理由を尋ねたところ、「どの商品が良いかわからないから」が約35.5%で最多であり、「必要性を感じないから」約23.8%、「安全性が気になるから」約21.0%が続いた(→ 図2)。価格や手間といった要因よりも、選択や判断に関わる情報不足が上位を占めている点が特徴的である。これは、比較・選定を助ける情報が市場に不足している可能性を示している。

「選び方」や「安全性の根拠」を分かりやすく提示する情報設計こそが、購入障壁を下げる鍵になると考えられる。

ブランド認知はFANCLが約42.9%でトップ(→ 図3)

ブランド認知では「FANCL(親子de鉄分)」が約42.9%で最も高く、「セノッピー」約34.3%、「UHA味覚糖(グミサプリKIDS)」約31.4%が続いた(→ 図3)。健康食品・菓子分野で既に知名度を持つブランドが上位に並んでいる。一方で、最上位でも認知率は半数に届かず、多くのブランドは認知の絶対水準が低い状況にある。

既存のブランド資産を持つ企業が優位に立つ一方、認知水準が全体的に低いことは後発ブランドにも参入余地が残されていることを示唆している。

比較・購入ともにFANCLが首位、ただし購入先は分散(→ 図4・図5)

比較検討されたブランドは「FANCL」が約45.7%で首位、最初に購入したブランドも「FANCL」が約25.7%でトップであった(→ 図4・図5)。認知から比較、購入に至る各段階で同ブランドが優位を保っている。一方、最初の購入では「その他」も約25.7%にのぼり、購入先が幅広く分散している点も見逃せない。

認知優位が比較・購入へと連動する構造が確認できる一方、購入段階での分散は、特定ニーズに応えるニッチブランドにも商機があることを示唆している。

購入動機は「栄養を補うため」が突出(→ 図6・図7)

購入理由(複数回答)では「栄養を補うため」が約62.9%で突出し、「成長をサポートするため」約37.1%、「偏食があるため」約25.7%が続いた(→ 図6)。最も重視した理由でも「栄養を補うため」が約54.3%で過半を占めている(→ 図7)。味や形状、価格といった要素は相対的に低く、機能的・実用的なニーズが購入の中心にあることが分かる。

栄養補完という機能価値を軸に据えた訴求が、購入層に最も響くと考えられる。

検討〜購入は0〜3歳に集中し、即決傾向が強い(→ 図8・図9・図10)

検討開始・購入の時期はいずれも子の0〜3歳に集中している(→ 図8・図10)。さらに、検討にかけた時間は「即決」が約34.3%で最多であり、1週間以内に決めた層を合わせると多数を占める(→ 図9)。離乳食からの移行や偏食が気になり始める時期に、短い検討期間で購入が決まる傾向が読み取れる。

0〜3歳の親に対し、必要性を感じた瞬間に想起される短期決戦型の接点づくりが重要になると考えられる。

購入場所はドラッグストアが約28.6%で最多(→ 図11)

最初に購入した場所は「ドラッグストア」が約28.6%で最多であり、「ベビー用品店」「EC(楽天)」が各約14.3%で続いた(→ 図11)。各ECチャネルを合算すると一定の割合を占めており、店頭とオンラインが併存している。実物や安全性を確認したいというニーズと、手軽に購入できるECの利便性が共存している状況が考えられる。

ドラッグストア店頭とECの双方を押さえるオムニチャネル設計が有効であると示唆される。

価格は「500〜1,000円未満」が約42.9%で中心(→ 図12)

最初に購入したサプリメントの価格は「500〜1,000円未満」が約42.9%で最も多く、1,500円未満の価格帯が合計で約77%を占めた(→ 図12)。高価格帯の購入は限定的であり、初回はまず試しやすい価格帯から入る傾向が確認できる。サプリメントが日常的に消費される性質を持つことも、低価格志向の背景にあると考えられる。

初回トライアルを促す手頃な価格設計が、市場への入口を広げる手段になると考えられる。

約82.9%が最初のブランドを継続購入(→ 図13)

最初の購入以降に別ブランドを購入した経験がある親は約17.1%にとどまり、約82.9%が最初に選んだブランドを継続している(→ 図13)。一度選んだブランドからの乗り換えは活発ではなく、初回の選択がその後の購買に長く影響する構造がうかがえる。満足度や習慣化、再選定の手間が乗り換えを抑えている可能性がある。

初回購入で選ばれることが、そのまま長期的な顧客獲得に直結すると考えられる。

4. 調査項目

  • お子さんの今の月齢
  • 子ども用サプリメントの購入経験の有無
  • 購入を検討し始めた時期(子の月齢)
  • 検討にかかった時間
  • 最初に購入した時期(子の月齢)
  • 知っている子ども用サプリメントのブランド
  • 購入時に比較検討したブランド
  • 最初に購入したブランド
  • 最初に購入したサプリメントで摂取しようとした栄養素
  • そのブランドを購入した理由(複数回答)
  • 購入理由の中で最も重視したもの
  • 最初に購入した場所
  • 最初に購入したサプリメントの価格
  • 最初の購入以降の別ブランド購入経験
  • 別ブランドのブランド名
  • 別ブランドで摂取しようとした栄養素
  • 別ブランドを試した理由
  • 別ブランドを購入した時期
  • 購入していない/購入しなかった理由

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

5. おわりに

子ども用サプリメント市場は、購入経験者が約8.7%にとどまる一方、未購入者の最大の阻害要因が「どの商品が良いかわからない」(約35.5%)であることから、需要の多くが情報不足によって顕在化していない状態にあると考えられる。なお、本調査の対象に1〜2歳の低年齢層が約半数含まれていることも、購入経験率が低く出た一因と考えられる。市場を育てる啓発と、選び方を示す情報設計が、今後の成長を左右する起点になる(図1・図2)。

購入に至る親の動線を見ると、ブランド認知から比較・購入までFANCLをはじめとする既存ブランドが優位を保ちつつも、認知の絶対水準は低く、購入先も分散している。後発・ニッチブランドにとっても参入の余地は十分に残されている(図3〜図5)。

購入層の行動は、「栄養を補うため」という機能価値を軸に、子の0〜3歳という限られた時期に短い検討期間で決まる傾向が強い。購入はドラッグストアを中心に店頭とECが併存し、価格は1,500円未満の手頃な帯が中心である。必要性を感じた瞬間に、適切なチャネルで手に取りやすい価格の選択肢を届けることが重要になる(図6〜図12)。

そして、一度選ばれたブランドは約82.9%が継続購入されるため、初回購入で選ばれることが長期的な顧客基盤の構築に直結する(図13)。

コズレ子育てマーケティング研究所では、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。
(コズレ子育てマーケティング研究所 早川)

【グラフ】図1〜図13(全グラフまとめ)


【出典の記載についてのお願い】

調査結果を利用する際は出典を記載してください。
出典:「「子ども用サプリメント」市場調査(株式会社コズレ)」[https://cozre.co.jp/blog/19563]
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

  • LINEで送る

子育てビッグデータ×マーケティング
の知見をご提供します

コズレ子育てマーケティング研究所は、120万人以上のママパパによる独自調査パネルと、570万件を超える回答データ・10年以上の運営で培ったビッグデータを活用し、子育て世帯をターゲットとする企業のマーケティング活動を支援しています。

子育て世帯Web調査サービスは、独自パネルを持つからこそ業界最安値水準です。
また、子育て世帯向けマーケティングのヒントが詰まった各種資料やセミナーアーカイブを無料で提供中です。
必要とされるデータが掲載されている資料をお探しの際は、AIチャットボット「調査データコンシェルジュ」にご相談ください。

子育て世帯Web調査サービスの詳細はこちら


子育て世帯調査資料の無料ダウンロードはこちら


セミナーアーカイブ配信はこちら


AIチャットボット「調査データコンシェルジュ」はこちら



📘 子育て世帯市場調査の知見をまとめた電子書籍、好評発売中!

コズレ子育てマーケティング研究所のデータ・知見を体系的にまとめた電子書籍
『子育て世帯マーケティングの教科書』をAmazon Kindleにて発売中です。
「変わらない市場の構造」と「最新トレンド」の両方をデータで解き明かした一冊。子育てマーケティングを初めて担当する方から、施策を見直したい経験者まで、幅広くお役立ていただける内容です。
Kindle Unlimitedご登録の方は無料でお読みいただけます。




マーケティング活動の支援にご関心がある方は、以下リンクからお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら