子育て世帯における「脱炭素住宅・モビリティ商材」実態調査2026(太陽光発電・蓄電池・EV住宅・EV)

  • LINEで送る

1. はじめに

物価や光熱費の高騰が続くなか、子育て世帯にとって家計の管理は切実な課題となっている。同時に、脱炭素社会の実現に向けた太陽光発電や蓄電池、省エネEV住宅、EV(電気自動車)といった商材への注目も補助金等の支援もあいまって高まりつつある。しかし、子育て世帯が実際にこれらの商材にどの程度関心を持ち、導入にあたってどのような不安や障壁を感じているのかは、これまで十分に明らかになっていなかった。そこで本調査では、0歳以上の子どもを持つママを対象に、光熱費への負担感や脱炭素住宅・モビリティ商材への意識・関心の実態を明らかにした。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:0歳以上の子どもを持つママ
調査期間:2026年6月9日〜2026年8月20日
有効回答数:455名

3. 結果・考察

📊 本章で言及する全グラフ(図1〜図14)は、記事末尾にまとめて掲載しています。

各小見出しの「→ 図〇」の番号と対応していますので、あわせてご参照ください。

住まいの形態は賃貸が半数近くを占める(→ 図1)

現在の住まいの形態は「賃貸(マンション・アパート・集合住宅)」が約46.4%と最も多く、「持ち家(一戸建て)」の約38.7%を上回った(→ 図1)。子育て世帯において賃貸住まいが依然として大きな割合を占める背景には、住宅取得のハードルの高さや、子どもの成長に合わせて住み替えを検討する世帯が一定数存在することが考えられる。

太陽光発電や蓄電池などの脱炭素設備を訴求する際は、持ち家層向けの導入提案に加え、賃貸層に向けた将来的な住み替え時の情報提供や、集合住宅でも導入可能な商材の存在を伝える工夫が重要になると考えられる。

光熱費の負担感は7割超が「増した」と回答(→ 図2)

昨今の物価高騰に伴う光熱費の負担感について、「非常に負担が増したと感じる」約32.1%と「やや負担が増したと感じる」約42.4%を合わせると、7割超が負担増を実感していることが分かった(→ 図2)。この背景には、電気代・ガス代の継続的な値上がりに加え、子育て世帯特有の在宅時間の長さや光熱費のかさみやすさが影響していると考えられる。

光熱費の負担感が広く浸透している今こそ、太陽光発電や蓄電池による「電気代の見える化・削減効果」を具体的な金額感とともに訴求することが有効と考えられる。

毎月の光熱費は「1万円以上〜1万5千円未満」が最多(→ 図3)

毎月の平均的な光熱費については「1万円以上〜1万5千円未満」が約38.7%で最多となり、「1万5千円以上〜2万円未満」の約26.6%が続いた(→ 図3)。多くの子育て世帯が月1万円台の光熱費を負担している実態がうかがえ、家計における固定費としての存在感の大きさが示唆される。

この金額帯を基準に、太陽光発電や蓄電池導入による月々の削減額をシミュレーションで提示することで、導入メリットをより実感しやすく伝えられると考えられる。

子どもの成長に伴う光熱費増加の実感と将来不安が連動(→ 図4・図5)

子どもの成長に伴い、ここ1〜2年で光熱費が「非常に増えたと感じる」約39.3%、「やや増えたと感じる」約37.4%と、合わせて7割超が増加を実感している(→ 図4)。さらに、この物価・光熱費の高騰が将来への貯蓄に「非常に影響している」約36.7%、「やや影響している」約43.3%と、8割近くが教育費・養育費への不安につながっていることも明らかになった(→ 図5)。子どもの成長による支出増と物価高が重なり、将来設計への不安を強めている可能性がある。

光熱費削減が単なる節約にとどまらず、教育費など将来への備えに直結するというメッセージ設計が、子育て世帯への訴求力を高めると考えられる。

節約意識・環境配慮意識がともに上昇(→ 図6・図7)

物価・光熱費の高騰を受けて家計の節約意識が「やや高まった」約45.3%、「非常に高まった」約25.1%と、7割が意識の高まりを実感している(→ 図6)。一方、子どもの未来を意識した環境配慮についても「非常に高まった」約18.5%、「やや高まった」約39.6%と、約6割が子どもの誕生を機に意識の変化を感じていることが分かった(→ 図7)。家計防衛と環境配慮という2つの意識が同時に高まっている状況がうかがえる。

節約と環境配慮を両立できる商材として太陽光発電・蓄電池等を位置づけることで、両方の意識に同時に訴求できると考えられる。

太陽光発電システムは「関心はあるが未検討」が最多(→ 図8)

太陽光発電システムへの関心については「関心はあるが、導入は検討していない」が約26.4%で最多となり、「全く関心がない」約29.7%と「あまり関心がない」約21.3%を合わせた消極層が半数を超えた(→ 図8)。一方で「既に導入している」も約15.8%存在し、関心と導入実態に一定のギャップがあることが読み取れる。

関心はあるものの検討段階に進めていない層に向けて、初期費用や導入効果を具体的に示す情報提供が、次のアクションを後押しする鍵になると考えられる。

家庭用蓄電池は関心層と消極層が拮抗(→ 図9)

家庭用蓄電池への関心は「関心はあるが、導入は検討していない」約29.9%が最多で、「あまり関心がない」約28.8%、「全く関心がない」約27.3%とほぼ同水準で並んだ(→ 図9)。太陽光発電と比べて認知や理解が進みにくく、関心の判断がつきにくい層が多い可能性がある。

蓄電池単体のメリットが伝わりにくい状況を踏まえ、停電・災害時の安心感など生活実感に近い切り口での訴求が有効と考えられる。

省エネEV住宅(V2H等)は「あまり関心がない」が最多(→ 図10)

省エネEV住宅(V2H充放電システム等)への関心は「あまり関心がない」約30.1%、「全く関心がない」約30.8%と消極層が6割を占め、3商材の中で最も認知・関心が低い結果となった(→ 図10)。V2Hなど専門的な用語や仕組みの複雑さが、理解や関心形成のハードルになっている可能性がある。

制度や仕組みの認知向上に向けて、専門用語をかみ砕いた説明や、EVとの組み合わせによる具体的な生活メリットの提示が求められると考えられる。

EVへの買い替え検討は2割強にとどまる(→ 図11)

自家用車の所有・買い替え意向については「現在所有しているが、次はEV以外の車を検討したい(または未定)」が約42.4%で最多となり、EVへの買い替えを検討する層は「現在所有しており、次はEVを検討したい」約6.2%と「現在は未所有だが将来はEVを検討したい」約17.1%を合わせても2割強にとどまった(→ 図11)。車を所有する予定がなく関心もない層も約34.3%存在し、子育て世帯におけるEVへの関心は依然として限定的であることが示唆される。

EVへの心理的・費用的なハードルを下げるため、補助金情報や維持費の実質的な負担感を分かりやすく伝える工夫が重要と考えられる。

導入の最大の障壁は「初期費用の高さ」(→ 図12)

太陽光発電・蓄電池・省エネEV住宅の導入・検討における障壁は「初期費用(購入・設置コスト)が高い」が約53.0%で突出して最多となり、「維持費が不明瞭」約41.5%、「補助金などの制度が分かりにくい」約33.2%が続いた(あてはまるものを全て選択、→ 図12)。費用面の不透明さが導入をためらう最大の要因となっていることがうかがえる。

初期費用の負担感を和らげる分割・リース等の選択肢や、補助金制度をシンプルに伝える情報設計が、導入障壁を下げるうえで重要になると考えられる。

導入の一番のメリットは「停電・災害時の安心感」(→ 図13)

太陽光・蓄電池・EV住宅の導入による一番のメリットは「停電や災害時の安心感がある」が約38.2%で最多となり、「毎月の電気代・光熱費が安くなった」約34.9%が僅差で続いた(→ 図13)。経済的メリットと同等かそれ以上に、災害への備えという安心感が導入の価値として認識されている実態がうかがえる。

子育て世帯への訴求においては、光熱費削減効果に加え、災害時にも子どもの安全な暮らしを守れるという安心材料としての価値を前面に打ち出すことが効果的と考えられる。

補助金・お得なプラン情報への関心は条件付きで約4割(→ 図14)

子育て世帯向けの補助金やお得なプランについて「非常にそう思う(前向きに情報がほしい)」約5.7%、「内容次第では知りたい」約33.0%と、条件付きも含めれば約4割が情報提供に前向きな姿勢を示した(→ 図14)。一方で「あまり知りたいと思わない」約30.8%、「全く知りたいと思わない」約30.5%と、消極的な層も6割強存在する。

情報提供にあたっては、対象条件や金額メリットを明確に示すことで、「内容次第」という条件付き層の関心を具体的な行動へとつなげられる可能性がある。

4. 調査項目

  • 現在の住まいの形態
  • 光熱費の負担感の変化
  • 毎月の光熱費
  • 光熱費が増えたと感じる割合
  • 将来への貯蓄不安への影響度
  • 家計の節約意識の高まり
  • 環境に優しい選択への意識の変化
  • 太陽光発電システムへの関心度
  • 家庭用蓄電池への関心度
  • 省エネEV住宅(V2H等)への関心度
  • EV(電気自動車)への買い替え関心
  • 太陽光・蓄電池等の導入における障壁
  • 導入による一番のメリット
  • 補助金・お得なプランを知りたい意向

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

5. おわりに

本調査では、子育て世帯における住まいと光熱費の実態を確認した。約46.4%が賃貸住まいであり、毎月の光熱費は1万円台が中心となっている(図1〜図3)。

光熱費の高騰を背景に、7割超が負担増を実感し、教育費など将来への貯蓄不安にもつながっていることが明らかになった。同時に、家計の節約意識と子どもの未来を意識した環境配慮意識もともに高まっている(図4〜図7)。

太陽光発電・蓄電池・省エネEV住宅・EVへの関心は、太陽光発電がやや先行するものの、いずれも「関心はあるが検討には至っていない」層が多く、市場は依然として黎明期にあるといえる(図8〜図11)。

導入の最大の障壁は初期費用の高さであり、メリットとしては経済性以上に災害時の安心感が重視されている。補助金・お得なプラン情報への関心も一定数存在しており、費用面の不安を解消する情報提供が今後の普及の鍵になると考えられる(図12〜図14)。

コズレ子育てマーケティング研究所では、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。
(コズレ子育てマーケティング研究所 早川)

【グラフ】図1〜図14(全グラフまとめ)】

「脱炭素住宅・モビリティ商材」実態調査2026(太陽光発電・蓄電池・EV住宅・EV) 図1〜図14 グラフまとめ

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。
出典:「「脱炭素住宅・モビリティ商材」実態調査2026(太陽光発電・蓄電池・EV住宅・EV)(株式会社コズレ)」https://cozre.co.jp/blog/XXXXX
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

この記事の著者

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/MBA)
NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。
その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。
  • LINEで送る

子育てビッグデータ×マーケティング
の知見をご提供します

コズレ子育てマーケティング研究所は、120万人以上のママパパによる独自調査パネルと、570万件を超える回答データ・10年以上の運営で培ったビッグデータを活用し、子育て世帯をターゲットとする企業のマーケティング活動を支援しています。

子育て世帯Web調査サービスは、独自パネルを持つからこそ業界最安値水準です。
また、子育て世帯向けマーケティングのヒントが詰まった各種資料やセミナーアーカイブを無料で提供中です。
必要とされるデータが掲載されている資料をお探しの際は、AIチャットボット「調査データコンシェルジュ」にご相談ください。

子育て世帯Web調査サービスの詳細はこちら


子育て世帯調査資料の無料ダウンロードはこちら


セミナーアーカイブ配信はこちら


AIチャットボット「調査データコンシェルジュ」はこちら



📘 子育て世帯市場調査の知見をまとめた電子書籍、好評発売中!

コズレ子育てマーケティング研究所のデータ・知見を体系的にまとめた電子書籍
『子育て世帯マーケティングの教科書』をAmazon Kindleにて発売中です。
「変わらない市場の構造」と「最新トレンド」の両方をデータで解き明かした一冊。子育てマーケティングを初めて担当する方から、施策を見直したい経験者まで、幅広くお役立ていただける内容です。
Kindle Unlimitedご登録の方は無料でお読みいただけます。




マーケティング活動の支援にご関心がある方は、以下リンクからお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら