調査レポート

子育て世帯における「保険の検討・加入」市場調査2026

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1. はじめに

妊娠・出産は、家族の生活設計が大きく変わる節目であり、ママ・パパ自身の保障の見直しや、生まれてくる子どもの保険加入を考える代表的なタイミングである。一方で、保険の選択肢や相談チャネルは保険会社の営業担当・来店型保険ショップ・独立系FP・オンライン申し込みなど多様化しており、子育て世帯がいつ、どこで、何を基準に相談先や加入先を選んでいるのかは十分に把握されていない。そこで本調査では、1歳以上の子どもを持つママを対象に、「親の保険」の見直しと「子の保険」の加入について、保険代理店の認知、検討・加入の時期、相談先とその選び方、情報源を明らかにした。

本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

2. 調査

調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:1歳以上の子どもを持つママ
調査期間:2026年6月17日〜2026年7月31日
有効回答数:親の保険409名/子の保険242名

3. 結果・考察

📊 本章で言及する全グラフ(図1〜図22)は、記事末尾にまとめて掲載しています。

各小見出しの「→ 図〇」の番号と対応していますので、あわせてご参照ください。

【親の保険】「ほけんの窓口」の認知率は約94%で突出(→ 図1)

親の保険について、保険代理店の認知度は「ほけんの窓口」が約94%と突出しており、「保険見直し本舗」が約63%、「マネードクター」が約47%で続いた(→ 図1)。4位の「イオンのほけん相談」は約22%にとどまり、上位3社とそれ以外の代理店の間には大きな認知の差がみられた。

テレビCMや駅前・商業施設への出店など、長期にわたるマス露出と店舗網の差が、そのまま認知の差として表れている可能性がある。

上位3社以外の代理店にとっては、妊娠・出産期という需要が高まる局面で子育て世帯との接点を確保し、想起を獲得することが課題と考えられる。

【親の保険】妊娠判明後に約4割が保険を見直し、パパ・ママの死亡保険と医療保険への加入が中心(→ 図2・図3)

妊娠判明後に保険の「見直し(加入・変更・解約)をした」人は約41%で、「検討したが、実際には行わなかった」約11%、「見直しを検討中」約4%を合わせると、半数超が見直しを検討していた(→ 図2)。見直しをした人の中では、新たな加入商品は「【パパ】死亡保険」が約30%、「【ママ】死亡保険」が約27%、「【ママ】医療保険」が約24%、「【パパ】医療保険」が約24%と続いた(→ 図3)。

子どもの誕生により、万一の際の生活保障と夫婦それぞれの医療リスクへの備えを同時に再設計する動きがあると考えられる。

妊娠期は家族全体の保障を見直す契機となっており、パパ・ママをセットで提案する保障設計が有効である可能性がある。

【親の保険】見直しのピークは妊娠期から生後半年、手続きは保険会社への直接申し込みが約34%で最多(→ 図4・図5)

見直しを実施した時期は、妊娠期が計約26%、生後0〜5ヶ月が計約24%で、生後半年までに約半数が見直しを実施していた(→ 図4)。手続きの場所は「保険会社の営業/HPに直接申し込み」が約34%で最多、「ほけんの窓口」約19%、「独立系のFPを通じて申し込み」約18%が続いた(→ 図5)。

出産準備や産後の生活変化に合わせて保障を整える一方、手続き自体は既存の契約先やWebで完結させる層が一定数存在することが示唆される。

妊娠期から生後半年までを重点期間と捉え、相談から申し込みまでを一貫して支援できる導線を用意することが重要と考えられる。

【親の保険】相談先は営業担当・ほけんの窓口・FPが拮抗、約6割が初めての相談先を利用(→ 図6・図7)

見直しを検討した人の中では、相談先は「加入している保険会社の営業担当」が約21%、「ほけんの窓口」と「ファイナンシャルプランナー(FP)」がともに約17%と拮抗した(→ 図6)。「相談していない」人も約25%存在した。相談した人の中では、約62%が「初めて相談しに行った」と回答した(→ 図7)。

妊娠・出産をきっかけに、それまで接点のなかった相談先を新たに探す人が多いことを示唆している。

この時期の子育て世帯は相談先が固定化しておらず、代理店やFPにとって新規顧客を獲得する余地が大きいと考えられる。

【親の保険】相談先選びは「専門的なアドバイス」「親切さ」「説明のわかりやすさ」が各約3割(→ 図8)

相談した人の中では、相談先を選ぶ基準は「専門的なアドバイスが得られる」が約33%、「スタッフの親切さ・丁寧さ」と「保険の説明がわかりやすい」がともに約32%で上位となった(→ 図8)。最重視した基準では「スタッフの親切さ・丁寧さ」が約13%で最多、「取り扱っている保険商品の種類と豊富さ」が約12%で続いた。

保険の知識に不安を抱える層も少なくないとみられ、専門性と同時に、安心して相談できる接客の質が求められていると考えられる。

相談先として選ばれるためには、専門性の訴求に加え、親切でわかりやすい接客を具体的に伝えることが重要である可能性がある。

【親の保険】相談先選びの情報源は「家族・知人の口コミ」が参考・最重視ともに最多(→ 図9)

相談した人の中では、相談先選びで参考にした情報源は「家族や親戚、知人からの口コミや紹介」が約24%で最多、「加入している保険会社や営業担当、保険代理店からの案内」が約21%で続いた(→ 図9)。最重視した情報源でも、口コミ・紹介が約25%で最多であった。

初めての相談先を選ぶ際に、身近な人の実体験が判断の拠り所になっていることが背景にあると考えられる。

紹介・口コミが生まれやすい顧客体験の設計や、紹介を促す仕組みづくりが相談先選びに影響を与える可能性がある。

【子の保険】妊娠判明後に約6割が子の保険を検討し、約4割が加入。加入商品は医療保険が約58%(→ 図11・図12)

妊娠判明後に子の保険を「検討し、加入した」人は約38%で、「検討したが、加入しなかった」約18%、「検討中」約5%を合わせると、約6割が子の保険を検討していた(→ 図11)。加入した人の中では、加入商品は「医療保険」が約58%で最多、「生存保険(学資保険、個人年金保険など)」が約35%、「死亡保険」が約20%で続いた(→ 図12)。

子どもの病気やけがへの備えと、教育資金の準備という2つのニーズが加入動機の中心になっている可能性がある。

子の保険では医療保障と学資準備を組み合わせた提案が、子育て世帯のニーズに合致すると考えられる。

【子の保険】検討者の約4割は相談せず、相談した人の約半数は初めての相談先(→ 図13・図14)

子の保険を検討した人の中では、「相談していない」が約42%で最多となった(→ 図13)。相談先では「加入している保険会社の営業担当」が約22%、「ほけんの窓口」が約14%、「ファイナンシャルプランナー(FP)」が約10%であった。相談した人の中では、「初めて相談しに行った」が約51%と約半数を占めた(→ 図14)。

子の保険は商品が比較的シンプルなことから、自ら調べて決める層が多く、相談する場合も既存の契約先が起点になりやすいことが示唆される。

子の保険では、相談を前提としない層にも届く情報提供と、既存契約者への能動的な案内の双方が重要と考えられる。

【子の保険】「子ども向け保険の知識・経験」も約25%が重視(→ 図15)

相談した人の中では、相談先を選ぶ基準は「専門的なアドバイスが得られる」と「スタッフの親切さ・丁寧さ」がともに約33%、「取り扱っている保険商品の種類と豊富さ」が約31%で上位となった(→ 図15)。また「対面で相談ができる」が約27%、「子ども向けの保険についての知識と経験が豊富」が約25%と、子の保険ならではの基準も上位にみられた。

子どもの保障は初めて検討する人が多く、対面で専門家に確認したいという意向が強いと考えられる。

子育て領域に特化した知識・経験を具体的に訴求することが、子の保険の相談先として選ばれるための差別化要因となる可能性がある。

【子の保険】情報源は「加入中の保険会社や代理店からの案内」が最多(→ 図16)

相談した人の中では、相談先選びで参考にした情報源は「加入している保険会社や営業担当、保険代理店からの案内」が約27%で最多、「家族や親戚、知人からの口コミや紹介」が約22%で続いた(→ 図16)。最重視した情報源でも、既存契約先からの案内が約29%で最多であった。

妊娠・出産を機にした見直しの機会等で、親自身の保険で既に接点を持つ保険会社や代理店が、子の誕生を機に子の保険を案内する動線が機能していると考えられる。

親の保険の契約者に対して、妊娠・出産のタイミングで子の保険を案内するクロスセル施策が有効である可能性がある。

【親・子の比較】子の保険は産後0〜3ヶ月に加入が集中、親の保険は時期が分散(→ 図17・図18)

子の保険は産後0〜3ヶ月が36%と加入が集中する一方、親の保険は妊娠中期~生後半年までの期間で継続的に加入が多く生じる傾向にある。子の保険は出生後に手続きが可能となるため、出産前後に検討と加入が集中する構造にあると考えられる。

子の保険は出産前後の短期集中アプローチが有効と考えられる。

【親・子の比較】子の保険は「相談しない」が約42%、加入は親子とも保険会社への直接申し込みが最多(→ 図19・図20)

相談場所は、「相談していない」が子の保険で約42%と、親の保険の約25%を大きく上回った(→ 図19)。一方、FPへの相談は親の保険で約17%、子の保険で約10%と親の保険の方が多かった。加入場所は「保険会社の営業/HPに直接申し込み」が親の保険で約34%、子の保険で約37%と、ともに最多であった(→ 図20)。

家計全体の保障を設計する親の保険では専門家への相談ニーズが高く、子の保険は比較的自己完結で加入されやすいことが示唆される。

保険会社の直販の存在感が大きいなか、代理店やFPには親の保険の相談を入口に子の保険へつなぐ提案が求められると考えられる。

【親・子の比較】最重視する情報源は親が「口コミ」、子が「加入中の保険会社の案内」(→ 図21・図22)

相談先の選び方で最重視した基準は、親の保険で「スタッフの親切さ・丁寧さ」約13%、子の保険で「専門的なアドバイスが得られる」約15%がそれぞれ最多であった(→ 図21)。最重視した情報源は、親の保険で「家族や親戚、知人からの口コミや紹介」約25%、子の保険で「加入している保険会社や営業担当、保険代理店からの案内」約29%が最多となった(→ 図22)。

親の保険は新たな相談先を探す過程で身近な人の推奨が効き、子の保険は既存の契約関係を起点に検討が進む傾向がうかがえる。

親の保険では口コミ・紹介の創出、子の保険では既存契約先からの提案という、異なる起点を踏まえたコミュニケーション設計が重要と考えられる。

4. 調査項目

  • 【親の保険】
    • 認知度
    • 検討率・見直し率
    • 見直しに伴う加入商品
    • 見直し時期
    • 見直しチャネル
    • 相談先
    • 過去の相談状況
    • 相談先の選び方
    • 相談先選びの情報源
  • 【子の保険】
    • 認知度
    • 検討率・加入率
    • 加入商品
    • 相談先
    • 過去の相談状況
    • 相談先の選び方
    • 相談先選びの情報源
  • 【親・子の比較】
    • 検討開始時期
    • 加入時期
    • 相談場所
    • 加入場所
    • 相談先の選び方(最重視)
    • 情報源(最重視)

※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。

5. おわりに

認知・検討の段階では、保険代理店の認知は「ほけんの窓口」「保険見直し本舗」「マネードクター」の上位3社が突出していた。妊娠判明後には親の保険で約4割が見直しを実施し、子の保険では約6割が加入を検討しており、妊娠・出産が家族の保障を再設計する大きな契機となっていることが確認された(図1・図2・図3、図10〜図12)。

検討・加入の時期では、親の保険は妊娠期から生後半年に見直しが多いものの、2歳以降まで分散していた。一方、子の保険は出産前後に検討が始まり、生後3ヶ月までに加入が集中する傾向がみられた(図4、図17・図18)。

相談・選択の段階では、親の保険は営業担当・ほけんの窓口・FPが相談先として拮抗し、約6割が初めての相談先を利用していた。子の保険では約4割が相談せずに検討を進めていた。相談先の選定では専門性と接客の質が共通して重視され、子の保険では子ども向け保険の知識も評価されていた(図6〜図8、図13〜図15、図19・図21)。

情報源と加入チャネルでは、親の保険は家族・知人の口コミ、子の保険は加入中の保険会社や代理店からの案内が最重視されていた。加入は親子とも保険会社への直接申し込みが最多であり、既存契約先との接点と口コミの双方を活かしたアプローチが求められると考えられる(図5、図9、図16、図20・図22)。

コズレ子育てマーケティング研究所では、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。
(コズレ子育てマーケティング研究所 早川)

【グラフ】図1〜図22(全グラフまとめ)

「保険の検討・加入」市場調査2026 図1〜図22 グラフまとめ

【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。
出典:「子育て世帯における「保険の検討・加入」市場調査2026(株式会社コズレ)」https://cozre.co.jp/blog/22592
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)

株式会社コズレ 取締役 早川修平の写真

著者: 早川 修平(株式会社コズレ 取締役/コズレ子育てマーケティング研究所 所長)

NTT東日本にて法人営業、マーケティング、経営企画を経験後、慶應義塾大学大学院(在学中、米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学)にてMBAを取得。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」にて自動車・金融業界など幅広いクライアント向けにマーケティング戦略立案、ビジネスプロセス改善の支援に従事。

その後、子育て世代向けWebメディア「コズレ」を創業期から運営責任者として牽引し、会員数100万人超のプラットフォームへと成長させる。累計500件以上の子育て世帯を対象とした市場調査を主導し、育児用品メーカーや子育て関連サービス企業向けに、定量・定性データに基づくマーケティング戦略やプロモーション施策を多数提案・実行している。また、子育て世代の購買行動やニーズを踏まえたマーケティング手法に関するセミナーや講演会の講師も務める。

株式会社コズレ 宮崎洪の写真

著者: 宮崎 洪(株式会社コズレ 会員マーケティング部/コズレ子育てマーケティング研究所 研究員)

生命保険のカウンターセールスとして、保険商品の提案・契約業務・アフターフォローのほか、新規顧客獲得に向けた企画業務に従事。その後、老人ホーム検索サイトの運営会社にて入居コンサルタントを務め、入居希望者のニーズを踏まえた施設提案・マッチングを担当。あわせて、Webコンテンツ制作やSNS運用にも携わる。2025年よりコズレに参画し、広告制作・BtoBマーケティングを担当。これまで培ってきた生活者ニーズの把握や提案経験を活かし、子育て世帯の生活実態やニーズを捉え、企業のマーケティング活動に活かすための情報発信に取り組んでいる。
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