1. はじめに
2023年6月に実施した『子育て世帯における「食品宅配サービス」の利用 市場調査2023』について本日、公開する。忙しい子育て世帯にとって食品宅配サービスへの関心は高いと言える。そこで株式会社コズレでは、子育て世帯における食品宅配サービス利用の市場動向について調査・分析を実施した。
なお、本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「5.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
2. 調査
調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:妊娠中、子育て中の女性
調査期間:2023年6月6日(火)~2023年6月20日(火)
有効回答者数:854名
3. 結果・考察
インターネット通販で食品購入をしている世帯は2割強
食品購入チャネルに関する調査では、上位はスーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアなどの実店舗が並ぶ一方で、「インターネット通販を利用している」と回答した世帯が21.6%と2割を超える結果になった。
独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する「J-net21」に公表されている「食材宅配サービスの利用」に関する2021年の調査では、”「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で12%”との結果が出ている。この数値と比べると、子育て世帯は利用が浸透しているセグメントであると評価できよう。
利用しない理由は送料、利用するきっかけは妊娠・出産による買い物への制限
食品購入においてインターネット通販を利用しない理由は、「送料がかかるから」が50%を超え、「実物を見て買うのが好きだから」「すぐに手に入らないから」など通販ならではの理由が上位を占めた。
一方、利用するきっかけは「思うように外出ができないから」「重い荷物を持てないから」「ゆっくりと買い物ができないから」が上位に並び、妊娠や出産によって買い物に制限が加わったことが影響していると見られる。
生協系、大手スーパー系の認知度・利用割合が高い
認知度に関する調査では、コープデリやOisix(オイシックス)、イオンネットスーパー、パルシステムなど生協系、大手スーパー系が目立つ結果となった。シェアについても上位は生協系が占め、次いで大手スーパー系が並び、実際の利用割合も同様の傾向が伺える。
サービス選択にあたって重視しているのは情報サイトや口コミ
サービスを利用するにあたっての情報源は「インターネット(子育て情報サイト・口コミサイト・まとめ記事など)」が30%超、次いで「友人・知人の口コミ(対面)」、「インターネット(企業ホームページ・ブランドサイト)」が続いた。情報取得をする際には、情報サイトや口コミなどを重視している世帯が多いことがわかる。
サービスの月間利用金額は5,000円~10,000円未満が中央値
月間利用金額についての調査では、5,000円未満が34.2%、5,000円~10,000円未満が31%、10,000円~20,000円未満が18.5%と続く結果となった。中央値は5,000円~10,000円未満となり、ユーザーの月あたり利用料の目安となっている。
利用サービスに対して8割近くが「満足」
気になるサービスの満足度であるが利用しているサービスの満足度調査では、「とても満足」が17.9%、「満足」が62.5%となり、合わせて80.4%の方が満足しているという結果になった。利用者の8割が満足感を得ていることは注目すべきポイントである。
利用者は共働き率が高く、世帯年収も高い傾向
利用者の就業状況であるが、共働きが60%超と高い割合を示している。また、世帯年収は400~600万円未満が40%近く、600~800万円未満も25%となり、世帯年収の高さも特徴である。家事に時間を割くことが難しく、かつ世帯年収が高めの世帯に需要があることが伺える。
4.おすすめのプロモーション
調査結果から、食品宅配サービスの利用は共働きで年収が高い世帯がメインターゲットとして考えられることがわかった。食品購入チャネルの中で、インターネット通販の利用率は2割強と市場全体に比べると利用率が高く、特に、出産や妊娠を機に利用開始する世帯が多いこと、利用者の満足度は非常に高いことも注目される。
子育て層における食品宅配サービス利用のニーズを捉えることで、新規ユーザーの取り込みが図りやすい。また、取り込んだ後に、継続的な利用が見込まれ、LTVの高いユーザーとなりやすいと考えられるからである。
新規ユーザーの取り込みを効率よく行うには、適切なタイミング・属性でターゲットを絞り込み、このセグメントで重視されるサービス選択基準によりそってユーザーに役立つ情報提供と利用経験を促すことが重要である。
「適切なタイミング」「選択基準」についての具体的な内容については、ご提案時のプロモーションのプランニングの過程で調査結果を提示させていただきたい。
5.調査項目
食品購買チャネルに関する項目
●直近3か月の食品購入チャネル
食品ネット通販サービス利用に関する項目
●利用しない理由と利用のきっかけ
●検討・利用開始割合(妊娠前後)
●月齢別の検討・利用開始割合(妊娠以降絞込み)
●認知度とネットスーパーのシェア
●サービス選択基準と上位シェア企業絞り込み
●情報源とシェア上位企業絞り込み
●利用頻度とシェア上位企業絞り込み
●月間利用金額とシェア上位企業絞り込み
●満足度とシェア上位企業絞り込み
属性に関する項目
●就業状況と世帯年収
※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。
掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
6. おわりに
コズレでは、子どもの年齢をセグメントしたプロモーションはもちろん、商材の特徴とママたちの購買特性を踏まえたきめ細かいプロモーションのご提案が可能です。
例えば、子育て層における食品宅配サービス利用の場合、
・妊娠月齢
・子どもの月齢・年齢
・就業スタイル
・世帯年収
などの属性でターゲティングして絞り込んだプロモーションがおすすめです。
なお、上記はあくまで一例ですのでご希望の属性がある場合にはご相談ください。
プロモーションをご検討の際はぜひお問合せください。
株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、市場動向を明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。(株式会社コズレ 早川・槇本)
【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。
出典:『子育て世帯における「食品宅配サービス」の利用 市場調査2023(株式会社コズレ)』
https://cozre.co.jp/blog/9889
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)