1. はじめに
共働き世帯の増加や、育児・家事・仕事を同時に担う生活スタイルの広がりにより、子育て世帯では慢性的な疲労や睡眠不足が課題として挙げられるケースが増えている。こうした背景のなかで、近年注目されているのが、着用することで休養をサポートする「リカバリーウェア」である。
ストレッチやマッサージといった能動的なケアとは異なり、着用するだけで休養をサポートする点は、時間的余裕の少ない生活者にとって取り入れやすいセルフケア手段といえる。特に子育て世帯では、自分の身体ケアに時間を確保することが難しい場面も多く、睡眠時間など日常生活の中で自然に取り入れられるケア方法への関心が高まりやすいと考えられる。
本レポートでは、2026年2月に実施した「子育て世帯における『リカバリーウェア』市場調査」の結果をもとに、認知度や関心の変化、購入経験、購入検討のタイミング、購入理由、情報接触経路などを分析し、子育て世帯におけるリカバリーウェア市場の特徴を整理する。
本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部である。「4.調査項目」記載のうち、掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
2. 調査
調査主体:コズレ子育てマーケティング研究所
調査方法:インターネット・リサーチ
調査対象:生後0歳以上の子を持つ親
調査期間:2026年2月10日(火)〜2026年2月20日(金)
有効回答者数:414名
3. 結果・考察

知名度と関心のギャップ:潜在ニーズは4割

リカバリーウェアについて「どのようなものか知っている」「具体的な商品名を知っている」と回答した層は、合計で29.47%にとどまった。一方で、『リカバリーウェアとは、着用することで疲労回復や血行促進、筋肉のコリ・ハリの緩和をサポートする機能性ウェアのことです。』と注釈を入れたうえで、妊娠・出産後のリカバリーウェアへの関心が変化したか、を聞いたところ、「高まった」と回答した層は38.65%に達している。
この結果から、子育て世帯のなかには、商品理解は十分でないものの、身体のケアや回復に対する関心を持つ層が一定数存在していることがうかがえる。
関心が高まった理由としては、「身体の疲れや不調(63.13%)」や「休息・回復の重要性への意識(61.88%)」が上位に挙げられた。妊娠や出産を通じて身体の変化を実感するタイミングは、生活者の健康意識が高まりやすい時期でもある。こうしたタイミングで適切な情報提供を行うことが、商品理解の促進や購買検討につながる可能性がある。
検討タイミングの特徴:妊娠中〜0歳児期に購入検討が集中

リカバリーウェアの初回購入検討時期は、「妊娠前」の36.96%に次いで、「妊娠中(21.74%)」「0歳(23.91%)」に回答が集中している。この結果から、妊娠期から乳児期にかけては、生活環境や身体状態の変化を背景に、健康やセルフケア関連の商品を検討する機会が増える時期であると考えられる。 また、検討期間については「1週間以内」に購入を決断した層が65.22%(即決23.91%を含む)となっており、比較的短期間で購入判断が行われる傾向も見られた。
このことから、検討タイミングである妊娠中・0歳児の親に的を絞った情報や広告接点の設計が、子育て層の顧客獲得において重要となる可能性がある。
購買行動と情報接触の特徴:複数の接点を横断しながら比較検討される傾向


購入場所では「店頭」が36.96%で最も高く、「Amazonや楽天など」が32.61%、「公式オンラインショップ・メーカー公式EC」が23.91%で続いた。購入価格帯は「10,000円以上〜15,000円未満」が23.91%で最多だったが、5,000円未満から2万円以上まで一定の広がりが見られた。
また、参考にした情報源では「TV(CMや番組の特集など)」が39.13%で最も高く、「公式サイト・ブランド公式ページ」(32.61%)、「SNS(Instagram、X、YouTube、TikTokなど)」(28.26%)も比較的高い割合を占めた。
これらの結果をあわせて見ると、リカバリーウェアは単一の接点だけで購入が完結するというより、複数の情報源を参照しながら理解を深め、また比較検討をされている可能性がある。
購入対象と利用シーン:自分用を中心にパートナー需要も一定数

購入対象者については、「自分のために購入」が54.35%で最も多かったが、「配偶者・パートナーのために購入」という回答も36.96%に達している。
この結果から、リカバリーウェアはセルフケア用途だけでなく、パートナーへのギフトとしても一定の需要がある商品カテゴリーであることが示唆される。
また、着用タイミングについては「就寝時のみ」が64.00%で最多となった。
睡眠時間を活用して身体の回復をサポートするという利用スタイルは、育児で忙しい生活者にとって取り入れやすい特徴であり、リカバリーウェアの価値を理解するうえで重要なポイントといえる。
購入後評価と継続購入の可能性:満足度の高さが次の検討につながる余地

購入者の満足度を見ると、「非常に満足」「やや満足」の合計は72.00%となり、購入後の評価は比較的高い傾向が見られた。一方で、追加購入については「追加購入しない」が30.43%で最多だったものの、「同じブランドを追加購入したい」「同じブランドを追加購入した」「異なるブランドを追加購入したい」「異なるブランドを追加購入した」といった回答もそれぞれ15%~20%程度見られた。
この結果から、リカバリーウェアは一度購入して終わる商品というより、使用体験を通じて継続購入やブランド比較につながる可能性があるカテゴリーと考えられる。購入後の評価が比較的高いことを踏まえると、利用者の実感や使用シーンを適切に伝えることが、初回購入だけでなく次回以降の購入検討にもつながる余地がある。
購入の障壁:ハードルは価格と商品理解

未購入者の理由として最も多かったのは「価格が高い」(52.17%)だった。さらに、「価格に見合う効果があると思えない」(17.39%)という回答も一定数見られた。
この結果から、リカバリーウェアに対して関心はあるものの、価格に対する価値の理解が十分に進んでいない層が存在していることがうかがえる。
また、「どのような商品かよくわからない」(17.93%)という回答も見られたことから、商品の仕組みや効果に関する情報提供の不足も、購入をためらう要因の一つとなっている可能性がある。
こうした点から、価格訴求だけでなく、「商品の仕組み」「使用シーン」「利用者の体験」といった情報を具体的に伝えるコミュニケーションが、購入理解の促進につながると考えられる。
4. 調査項目
- リカバリーウェアの認知度
- 妊娠・出産後の関心の変化
- 関心度合の理由
- 購入経験
- 検討開始時期
- 検討時間
- 購入時期
- 購入対象者
- 着用頻度
- 着用タイミング
- 保有枚数
- ブランドの知名度
- 比較検討ブランド
- 最初に購入したブランド
- 購入理由
- 最重視購入理由
- 購入場所
- 購入価格
- 満足度
- 参考にした情報源
- 最初に接触した情報源
- 追加購入意向
- 追加購入(意向)ブランド
- 別ブランド購入の理由
- 別ブランド購入時期
- 未購入・非購入理由
※本ブログにおいて掲載しているデータは調査の一部。掲載していないデータについては、プロモーション等のご提案の過程でお伝えをしていくので、お問合せいただきたい。
5.おわりに
本調査から、身体的負担が増えやすい妊娠期や、睡眠不足になりやすい乳児期の子どもを持つ家庭では、身体ケアへの関心が高まりからリカバリーウェアは一定の関心を集めている一方で、商品理解や価格への納得感が十分でないことから、まだ市場拡大の余地があるカテゴリーであることが見えてきた。
また、検討開始から比較的短期間で購入判断に至る層が多く、妊娠・出産を経たターゲットに的を絞った情報発信をすることが重要である。
さらに、参考にした情報源の結果をあわせて見ると、リカバリーウェアは、複数の情報源を参照しながら理解を深め、比較検討されている可能性がある。購入場所も店頭とオンラインの双方に分散している。そのため子育て世帯に向けた施策では、認知獲得から購入検討までを横断的に支える情報設計が重要になると考えられる。
なお、購入者の満足度は比較的高く、追加購入意向や追加購入経験も一定数見られた。こうした結果から、子育て層はLTVが高くなるポテンシャルを秘めたターゲットであると言える。
株式会社コズレでは、こうした妊娠中のママや子育て中ママのリアルな声をお伝えすると共に、今できる支援とは何かを明らかにしていきます。
本調査の詳細レポート、及び子育てマーケットに関する各種調査・コンサルティング・広告メニュー等についてご関心をお持ちいただいた場合にはお気軽にお問い合わせください。
(コズレ子育てマーケティング研究所 早川、水島)
【出典の記載についてのお願い】
調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。
出典:「子育て世帯の「リカバリーウェア」市場調査~認知度・購買率・ブランド比較・価格帯・情報接触経路~(株式会社コズレ)」
https://cozre.co.jp/18443/
(コズレ子育てマーケティング研究所 http://www.cozre.co.jp/blog/)
(cozre[コズレ]マガジン http://feature.cozre.jp/)
※コズレでは子育て世代の調査・子育て世代向けマーケティングのコンサルティングを承っております。詳細は下記よりお問合せください。調査・コンサルティングのご希望はこちら
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